学習トップ理由で解く 生理学第3章 ▸ B. 換気とガス交換 / Q0234

理由で解く 生理学

Q0234 呼吸

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題36
問題
正常呼吸と浅くて速い呼吸とを比べて変化しないのはどれか。
選択肢
1 死腔量
2 1 回換気量
3 予備吸気量
4 分時肺胞換気量
解答
正解1(死腔量)
解説
✓ 1. 正しい
死腔量
正しい(変化しない)。死腔量は鼻腔から終末細気管支までのガス交換に関与しない気道の容積(約150mL)であり、解剖学的構造によって決まる。→ 呼吸パターン(浅い・深い・速い・遅い)がどう変化しても死腔量自体は一定である。
✗ 2. 誤り
1 回換気量
誤り(変化する)。浅い呼吸では1回換気量が正常呼吸(約500mL)より減少する。→ これが「浅い」呼吸の定義そのものである。
✗ 3. 誤り
予備吸気量
誤り(変化する)。浅い呼吸で1回換気量が減少すると、安静吸息位が変わるため予備吸気量も変化する。
✗ 4. 誤り
分時肺胞換気量
誤り(変化する)。浅くて速い呼吸では、分時換気量が同じでも死腔換気の占める割合が増大するため、分時肺胞換気量は低下する。→ 表3-1で示されているように、呼吸の効率を上げるには速くするよりも深くする方が有効である。
ポイント
  • 死腔量(約150mL)は解剖学的構造で決まる固定値であり、呼吸パターンが変わっても変化しない。
  • 覚え方のコツ: 死腔量は「気道の長さ」で決まる。気管や気管支の長さは呼吸の深さや速さで変わらないから、死腔量も不変。
  • 関連知識: 分時肺胞換気量 =(TV − VD)× RR。浅く速い呼吸(例: TV 250mL × 32回)と正常呼吸(TV 500mL × 16回)は分時換気量8Lで同じだが、前者の分時肺胞換気量は3,200mL、後者は5,600mLと大きく異なる。
  • よくある間違い: 浅い呼吸で死腔量が「相対的に増える」ことと、死腔量の「絶対値が変化する」ことを混同すること。絶対値は変わらない。
比較表
肺気量分画 略語 正常値(mL)
1回換気量 TV 約500
予備吸気量 IRV 約2,500
予備呼気量 ERV 約1,000
残気量 RV 約1,500
肺活量 VC 約4,000
全肺気量 TLC 約5,500
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題36|正常呼吸と浅くて速い呼吸とを比べて変化しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題36|正常呼吸と浅くて速い呼吸とを比べて変化しないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 生理学
App Store入手