
この図の解説
右側の拡大図に注目する。気管支の先端でブドウの房のように膨らむ袋が肺胞で、その表面を毛細血管の網が密におおっている。青く描かれた肺動脈が二酸化炭素の多い静脈血を運び込み、肺胞をめぐったあと赤い肺静脈となって出ていく流れを、矢印で追ってほしい。下の四角い拡大図が要点で、肺胞腔と毛細血管を隔てるごく薄い壁を通して、酸素は血液へ、二酸化炭素は肺胞側へと逆向きに移動する。この壁が血液空気関門である。肺胞の壁をつくる呼吸上皮(単層扁平上皮)と基底膜、そして毛細血管の内皮細胞の3層からなり、厚さは合わせて約0.5µmしかない。薄いからこそガスが素早く拡散できる。左図はこの肺胞が体のどこにあるかを示し、鼻腔から気管・気管支をへて到達する空気の終着点であることを確認できる。
学習の要点
- 血液空気関門は「呼吸上皮(単層扁平上皮)+基底膜+毛細血管内皮細胞」の3層で、厚さ約0.5µm。
- 覚え方のコツ: 関門の3層は空気側から「上皮→膜→内皮」の順。数字は直径0.1〜0.2mm、3〜5億個、表面積120m²(テニスコート)をセットで暗記。
- 関連知識: 肺動脈は静脈血、肺静脈は動脈血を運ぶ。ガス交換後の動脈血は肺静脈から左心房へ入り、全身へ送り出される(心臓・血管系とつながる知識)。
- よくある間違い: 血液空気関門に平滑筋や軟骨は含まれない。含まれるのは上皮・基底膜・内皮の3層だけ。
- 臨床応用: 肺水腫や間質性肺炎ではこの関門が厚くなり、拡散が妨げられて低酸素血症を招く。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
肺胞の壁をつくる呼吸上皮と( )、そして毛細血管の内皮細胞を通してガス交換が行われる。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 基底膜
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。