
この図の解説
図は横軸に大動脈から大静脈までの血管を血流の順に並べ、縦軸に血圧(mmHg)をとって、血管ごとの血圧の推移を示している。赤い波線は拍動に伴う血圧の変動で、山が収縮期血圧、谷が拡張期血圧を表す。大動脈では収縮期120・拡張期80前後と最も高く、動脈の分岐を経て細動脈で急激に低下する点にまず注目したい。灰色の太線は平均血圧を示し、上下の波の振れ幅すなわち脈圧は細動脈の途中で消え、毛細血管より末梢では拍動のない滑らかな低い血圧に変わる。右上の式が示すように、収縮期血圧と拡張期血圧の差が脈圧であり、平均血圧は「脈圧÷3+拡張期血圧」で簡易的に概算できる。心臓に近い弾性動脈(総頚動脈・鎖骨下動脈)から筋性動脈へと連なる並びも、血管壁の性質の変化として読み取っておきたい。
学習の要点
- 脈圧=収縮期血圧−拡張期血圧。平均血圧=脈圧÷3+拡張期血圧で概算する。
- 覚え方のコツ: 平均血圧は単純平均(足して2で割る)ではなく、拡張期に脈圧の1/3を足す。心臓が拡張している時間の方が長いため下寄りになると理解する。
- 関連知識: 心臓に近い動脈は弾性線維に富む弾性動脈(大動脈・総頚動脈・鎖骨下動脈)、末梢に向かう中〜小動脈は平滑筋に富む筋性動脈で、血流量を調節する。
- よくある間違い: 血圧が最も急激に下がるのは毛細血管ではなく細動脈。脈圧も細動脈の途中で消失する。
- 臨床応用: 細動脈の平滑筋が収縮して抵抗が上がると血圧が上昇する。細動脈は血圧を左右する「抵抗血管」として重要である。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
収縮期血圧と拡張期血圧の差を( )という。
答えを見る
答え: 脈圧
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。