学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ F. 心臓の構造と働き / Q0151

理由で解く 生理学

Q0151 循環

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題35
問題
心臓のスターリングの法則で正しい記述はどれか。
選択肢
1 心筋が伸展されるほど収縮力は高まる。
2 心筋が伸展されるほど心拍数は増える。
3 流入血液量が少ないほど収縮力は高まる。
4 流入血液量が少ないほど心拍数は増える。
解答
正解1(心筋が伸展されるほど収縮力は高まる。)
解説
✓ 1. 正しい
心筋が伸展されるほど収縮力は高まる。
心臓が大量の血液で充満して心筋が伸展されると、心筋はその伸展の度合いに応じて大きな収縮力を発生する。これをスターリングの心臓の法則と呼ぶ。静脈還流量が増加すると心室の拡張末期容積(前負荷)が増大し、心筋が伸展されて収縮力が高まり、より多くの血液が駆出される。これは心臓の局所性自己調節機構である。
✗ 2. 誤り
心筋が伸展されるほど心拍数は増える。
スターリングの法則は心筋の収縮力に関する法則であり、心拍数の変化は含まない。心拍数の調節は主に自律神経による。
✗ 3. 誤り
流入血液量が少ないほど収縮力は高まる。
法則の内容と逆である。流入血液量が多いほど心筋が伸展され、収縮力が高まる。
✗ 4. 誤り
流入血液量が少ないほど心拍数は増える。
スターリングの法則は1回拍出量(収縮力)に関する法則であり、心拍数の調節とは無関係である。
ポイント
  • スターリングの心臓の法則は「心筋が伸展されるほど収縮力が高まる」という心臓の自己調節機構であり、静脈還流量の増加に対して拍出量を自動的に増加させる。
  • 覚え方のコツ: 「ゴムを伸ばすほど強く縮む」のイメージで覚える。心筋も伸ばされるほど強く収縮する。
  • 関連知識: スターリングの法則は局所性調節であり、神経性調節(自律神経)やホルモン性調節(カテコールアミンなど)とは別の機構である。
  • よくある間違い: 「スターリングの法則=心拍数の変化」と混同しやすい。この法則は1回拍出量(収縮力)のみに関するものであり、心拍数は含まない。
比較表
調節機構 内容 調節される要素
スターリングの法則(局所性) 心筋伸展に応じて収縮力が増大 1回拍出量
交感神経(神経性) 心拍数増加・収縮力増大 心拍数+収縮力
副交感神経(神経性) 心拍数減少 心拍数
カテコールアミン(ホルモン性) 心拍数増加・収縮力増大 心拍数+収縮力
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題35|心臓のスターリングの法則で正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題35|心臓のスターリングの法則で正しい記述はどれか。
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