学習トップ / 理由で解く 生理学 / 第1章 ▸ C. 物質代謝 / Q0032
理由で解く 生理学
ATPは、エネルギー源となる三大栄養素(炭水化物〈糖質〉・脂質・たんぱく質)やその分解産物が分解される過程でつくられる。ビタミンEは微量で体の働きを調節するビタミンで三大栄養素に含まれず、ATPをつくる材料とならないため、これが答えとなる。
栄養素の働きは、(1) エネルギー源となる、(2) 体の構成成分となる、(3) 体の調節を行う、の3つに大別される。このうちATPの材料となるのは(1)を担う三大栄養素とその分解産物で、五大栄養素の残り二つであるビタミンとミネラル(無機質)は(2)(3)を担う調節側にまわる。つまり「エネルギーを生み出す材料(三大栄養素とその分解産物)」と「反応を助け調節する物質(ビタミン・ミネラル)」で線を引けば、ビタミンEだけが仲間はずれだと見抜ける。ただしビタミンが代謝と無関係なわけではなく、ビタミンB群は補酵素(酵素のはたらきを助ける物質)として糖や脂質の代謝反応を進める側にまわる(ビタミンB1が不足すると糖の代謝が滞り、脚気を起こす)。本問が問うのは「分解されてATPとなる材料か」であって「代謝に関与するか」ではない、という線引きが得点につながる。
| 栄養素 | 三大栄養素か | 主な働き | ATPの材料となるか | この問での代表例 |
|---|---|---|---|---|
| 炭水化物(糖質) | ○ | 主要なエネルギー源 | なる(解糖からミトコンドリアでの分解へ) | グルコース・ピルビン酸 |
| 脂質 | ○ | エネルギー源・細胞膜や生理活性物質の材料 | なる(β酸化で同じ経路に合流) | 脂肪酸(中性脂肪の分解産物) |
| たんぱく質 | ○ | 体構成成分(筋・酵素・抗体など)・エネルギー源 | なる | アミノ酸 |
| ビタミン | × | 体の機能を調節する微量の有機化合物(B群は補酵素として代謝を助ける) | ならない | ビタミンE(脂溶性) |
| ミネラル(無機質) | × | 骨・歯の構成、体液の浸透圧や酸塩基平衡の調節 | ならない | カルシウム・鉄・ナトリウムなど |

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