学習トップ理由で解く 作業療法士第11章 ▸ 実地 / QO60A001

理由で解く 作業療法士

QO60A001 作業療法評価学

出典:第60回作業療法士国家試験(2025)午前 問1
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995年)を図に示す。基本軸と移動軸で正しいのはどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 肩甲帯屈曲
2 肩水平屈曲
3 手尺屈
4 股外旋
5 足背屈
解答
正解1(1)、5(5)
解説

図問題は「運動方向→基本軸→移動軸→測定肢位」の順に規定と突き合わせる。手関節の移動軸(橈屈・尺屈=第3中手骨)と股回旋の測定肢位(背臥位)が定番のひっかけ。

肩甲帯屈曲は基本軸が両側の肩峰を結ぶ線、移動軸が頭頂と肩峰を結ぶ線で、図はこの軸設定どおりに描かれている。足背屈は基本軸が矢状面における腓骨長軸への垂直線、移動軸が足底面で、図も規定に一致する。よって正答は1と5である。肩水平屈曲の基本軸は肩峰を通る矢状面への垂直線、移動軸は上腕骨で、肩関節90度外転位で測るが、図の基本軸は両側の肩峰を結ぶ線になっている。手尺屈の基本軸は前腕の中央線、移動軸は第3中手骨で、前腕回内位で行うが、図は基本軸・移動軸とも示指(第2中手骨)に沿って引かれている。股外旋の基本軸は膝蓋骨より下ろした垂直線、移動軸は下腿中央線で、背臥位で股関節・膝関節を90度屈曲して行うと規定されているが、図は座位で測定している。軸の名称が似ていても運動方向ごとに別物なので、基本軸・移動軸と測定肢位はセットで覚えておきたい。

✓ 1. 正しい
肩甲帯屈曲
基本軸は両側の肩峰を結ぶ線、移動軸は頭頂と肩峰を結ぶ線で、図は規定どおり
✗ 2. 誤り
肩水平屈曲
基本軸は肩峰を通る矢状面への垂直線だが、図は両側の肩峰を結ぶ線になっている
✗ 3. 誤り
手尺屈
基本軸は前腕の中央線、移動軸は第3中手骨だが、図は軸が第2中手骨に沿っている
✗ 4. 誤り
股外旋
背臥位で股・膝90度屈曲位として測る規定だが、図は座位で測定している
✓ 5. 正しい
足背屈
基本軸は矢状面における腓骨長軸への垂直線、移動軸は足底面で規定どおり
ポイント
  • ROMは基本軸(固定側)と移動軸(運動側)を規約どおり設定
  • 軸心は関節運動中心に合わせる
  • 日整会・リハ医学会1995年基準が標準
  • 軸設定の誤りは測定の系統誤差を生む
比較表
ROM測定の軸の考え方
用語意味
基本軸固定側(近位骨の長軸等)を基準にした軸
移動軸運動側(遠位骨の長軸等)を基準にした軸
軸心関節の運動中心に合わせるゴニオメータの中心
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