学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO58P085

理由で解く 作業療法士

QO58P085 臨床医学大要

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問85
問題
II型呼吸不全では正常で、I型呼吸不全で増加するのはどれか。
選択肢
1 1秒率
2 肺活量
3 動脈血酸素分圧
4 動脈血二酸化炭素分圧
5 肺胞気−動脈血酸素分圧較差
解答
正解5(肺胞気−動脈血酸素分圧較差)
解説

肺胞気−動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)は換気血流不均衡やシャントを反映し、換気血流不均衡型のI型呼吸不全で増加、純粋な肺胞低換気によるII型では正常に保たれる。

呼吸不全はPaO2 60Torr以下で定義され、PaCO2が45Torr以下ならI型、45Torrを超えて上昇するとII型に分類される。A-aDO2(肺胞気酸素分圧と動脈血酸素分圧の差)はガス交換効率の指標で、換気血流比不均衡・拡散障害・シャントで開大する。I型呼吸不全(間質性肺炎、肺塞栓、ARDS等)はこれらの機序でA-aDO2が増加する。一方、肺胞低換気のみが原因のII型呼吸不全(神経筋疾患、呼吸中枢抑制等)ではガス交換の場である肺胞自体は正常で、A-aDO2は正常に保たれる。この鑑別点が本問の要点である。

✗ 1. 誤り
1秒率
閉塞性障害で低下する指標で、I型・II型の鑑別に用いる値ではない。
✗ 2. 誤り
肺活量
拘束性障害で低下するが、本問の鑑別軸ではない。
✗ 3. 誤り
動脈血酸素分圧
I型・II型いずれの呼吸不全でも低下する(定義上60Torr以下)。増加はしない。
✗ 4. 誤り
動脈血二酸化炭素分圧
II型で増加(45Torr超)、I型で正常〜低下。設問の条件(II型で正常)と逆で不適。
✓ 5. 正しい
肺胞気−動脈血酸素分圧較差
換気血流不均衡型のI型で増加、肺胞低換気のみのII型では正常。
ポイント
  • A-aDO2=ガス交換効率の指標
  • I型(換気血流不均衡・拡散障害・シャント)でA-aDO2開大
  • 純粋な肺胞低換気のII型ではA-aDO2正常
比較表
I型・II型呼吸不全の比較
項目I型II型
PaO2低下(<60Torr)低下(<60Torr)
PaCO2正常〜低下(≦45Torr)上昇(>45Torr)
A-aDO2開大(増加)正常(肺胞低換気型)
主な機序換気血流不均衡・拡散障害・シャント肺胞低換気
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