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理由で解く 作業療法士

QO58P021 作業療法評価学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午後 問21
問題
洗顔ができない単関節の障害における関節運動と可動域制限の組合せで正しいのはどれか。ただし、自助具は使用しないものとする。
選択肢
1 肩関節屈曲 ― 40°
2 肩関節内旋 ― 60°
3 肘関節屈曲 ― 50°
4 前腕回外 ― 60°
5 手関節背屈 ― 10°
解答
正解3(肘関節屈曲 ― 50°)
解説

洗顔は手を顔面へ運ぶ動作で、肘関節屈曲が最も要求される。肘屈曲が50°までしか出なければ手が顔に届かず洗顔できない。

洗顔は「手掌を顔面に接触させて洗う」動作であり、手を口・鼻・眼の高さまで持ち上げる運動が必須である。この際に最も大きく求められるのが肘関節屈曲で、実用的な洗顔には概ね120〜140°程度の屈曲が必要とされる。肘屈曲が50°までしか得られないと前腕・手が顔面に到達せず、洗顔動作が成立しない。他の選択肢の可動域は不足していても、残る関節を代償に用いれば手を顔まで運べるため洗顔は可能である。よって単関節の制限で洗顔ができなくなるのは肘関節屈曲50°である。

✗ 1. 誤り
肩関節屈曲 ― 40°
肩屈曲が40°でも肘を屈曲すれば手は顔面高に届くため洗顔は可能
✗ 2. 誤り
肩関節内旋 ― 60°
内旋60°あれば手を体幹前面・顔面へ回せるため洗顔に支障は少ない
✓ 3. 正しい
肘関節屈曲 ― 50°
手を顔まで運ぶには肘屈曲120°前後が必要。50°では顔面に届かず洗顔不能
✗ 4. 誤り
前腕回外 ― 60°
洗顔は前腕回内〜中間位で行うため回外60°でも支障なし
✗ 5. 誤り
手関節背屈 ― 10°
手指で顔をこするのに背屈は必須ではなく、10°でも洗顔は可能
ポイント
  • 洗顔=手を顔面へ運ぶ動作で肘関節屈曲が主動作
  • 実用的洗顔には肘屈曲120〜140°程度が必要
  • 他関節の制限は代償で洗顔可能
比較表
上肢ADLと必要な主動作関節運動
動作主に必要な関節運動
洗顔・整髪肘関節屈曲(+肩屈曲・外転)
結帯(背中に手を回す)肩関節内旋・伸展
食事(口へ運ぶ)肘屈曲+前腕回外
ボタン・書字手関節背屈・手指巧緻運動
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