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理由で解く 作業療法士

QO58A042 作業療法評価学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問42
問題
「893」のような数字の組を口頭で提示し、提示した数を小さい順に答えさせようとしたところ、順番を間違ったり回答できないことがみられた。この患者の症状として考えられるのはどれか。
選択肢
1 見当識障害
2 意味記憶障害
3 言語流暢性障害
4 巧緻運動機能障害
5 ワーキングメモリの障害
解答
正解5(ワーキングメモリの障害)
解説

聞いた数字を一時的に保持しながら頭の中で並べ替える課題は、ワーキングメモリ(作業記憶)の情報保持と操作機能を要する。

提示された数字列を耳で聞いて短時間保持し、それを小さい順に並べ替えて答える課題は、情報を一時的に保持しつつ同時に頭の中で操作する能力、すなわちワーキングメモリ(作業記憶)を要求する。数字の並べ替えはWAISのDigit Span(数唱)の逆唱や整列課題に相当し、ワーキングメモリの中枢実行系が障害されると保持中の情報が崩れ、順番を誤ったり回答できなくなる。単なる保持ではなく『操作』が加わる点が要点。

✗ 1. 誤り
見当識障害
時・場所・人の把握の障害で、数字の並べ替え課題とは異なる
✗ 2. 誤り
意味記憶障害
語や事物の一般的知識(概念・意味)の障害で、一時保持と操作を要する本課題とは無関係
✗ 3. 誤り
言語流暢性障害
一定時間に語を想起・産生する能力の障害で、数字保持・並べ替えの失敗を説明しない
✗ 4. 誤り
巧緻運動機能障害
手指の細かな運動の障害で、口頭課題の成績低下とは関係しない
✓ 5. 正しい
ワーキングメモリの障害
保持しながら並べ替える操作が困難となり、順番の誤りや無回答が生じる
ポイント
  • 数字の並べ替え=保持+操作=ワーキングメモリ
  • 数唱逆唱・整列課題で評価
比較表
記憶・認知機能の区別
機能特徴
ワーキングメモリ情報の一時保持と操作(並べ替え等)
意味記憶語・概念の一般的知識
見当識時・場所・人の把握
言語流暢性制限時間内の語想起・産生
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