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理由で解く 作業療法士

QO58A031 作業療法治療学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問31
問題
慢性疼痛を有する患者のリハビリテーション治療で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 運動療法は推奨されない。
2 慢性腰痛では安静を指示する。
3 認知行動療法の導入は有効である。
4 患部への積極的なマッサージを行う。
5 疼痛が軽度であればADL訓練は必要ない。
解答
正解3(認知行動療法の導入は有効である。)
解説

慢性疼痛は生物心理社会モデルで捉え、認知行動療法と活動的アプローチ(運動療法)が治療の柱となる。安静・受動的治療は慢性化を助長する。

慢性疼痛では、痛みそのものより「痛みへの破局的思考・恐怖回避行動・活動性低下」の悪循環が生活障害を大きくする。そのため器質的治療だけでなく、痛みの捉え方を修正し行動変容を促す認知行動療法(CBT)が有効で、ガイドラインでも推奨される。治療原則は「安静ではなく段階的な活動再開」であり、運動療法・ADL訓練を通じて活動性と自己効力感を高めることが中心となる。受動的なマッサージ中心の対応は依存を生み慢性化を助長しうる。

✗ 1. 誤り
運動療法は推奨されない。
慢性疼痛では段階的な運動療法が推奨され、恐怖回避を減らし機能を改善する
✗ 2. 誤り
慢性腰痛では安静を指示する。
慢性腰痛では安静はむしろ有害で、活動維持が推奨される
✓ 3. 正しい
認知行動療法の導入は有効である。
破局的思考・恐怖回避行動を修正し疼痛関連障害を軽減する。中心的治療
✗ 4. 誤り
患部への積極的なマッサージを行う。
受動的治療への依存を招き、慢性化を助長しうる
✗ 5. 誤り
疼痛が軽度であればADL訓練は必要ない。
活動性維持そのものが治療であり、ADL訓練は疼痛の程度によらず重要
ポイント
  • 慢性疼痛=生物心理社会モデルで対応
  • 認知行動療法と運動療法が治療の柱
  • 安静・受動的治療は慢性化を助長
比較表
急性痛と慢性痛のリハビリテーション方針
項目急性痛慢性痛
安静一時的に有用な場合あり原則不要・有害
治療の主眼組織治癒・疼痛制御活動再開・行動変容
心理的介入限定的認知行動療法が有効
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