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理由で解く 作業療法士

QO58A007 作業療法評価学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問7
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解1(1)、3(3)
解説

肩の内・外旋は90°外転位のほか肩90°屈曲位(別法)でも測定でき、いずれも基本軸は肘を通る前額面への垂直線・移動軸は尺骨。手関節の橈屈/尺屈は前腕回内位・手背側から、脊柱の側屈は背面から測定するため、背面像では図の左右が実際の左右と反転する点に注意する。

日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の関節可動域測定法に照らし、5つの測定図のうち正しく描かれているのは「1 肩内旋」と「3 小指屈曲」の2つ。1の肩内旋は、肩を前方へ約90°屈曲した肢位から前腕を下方へ回旋させる別法での内旋を示し、基本軸(肘を通る前額面への垂直線)と移動軸(尺骨)の関係も内旋の運動として矛盾しない。3の小指屈曲は、前腕回内位で指の背側に角度計を当て、近位骨を基本軸・遠位骨を移動軸として第5指の屈曲角を測る方法が正しく描かれている。誤りの3つは、2の手尺屈が前腕回内位で手背側から測るべきところを手掌側から見た図になっている点、4の股内旋が本来の背臥位・股膝90°屈曲位ではなく下肢伸展位で外旋に相当する動きを描いている点、5の胸腰部右側屈が背面像であるため見た目の右=被検者の左となり、実際には左側屈を示している点で基準に反する。したがって正答は1・3。

✓ 1. 正しい
1
側面図で肩を約90°屈曲(前方水平位)にした肢位から前腕・手を下方へ回旋させる動きを矢印で示しており、肩内旋(別法)を正しく表現。基本軸=肘を通る前額面への垂直線、移動軸=尺骨(前腕)。
✗ 2. 誤り
2
手関節の橈屈・尺屈は前腕回内位とし手背側から角度計を当てて測るのが基準(基本軸=前腕中央線、移動軸=第3中手骨)。図は手掌側から見た手で描かれており、測定する面(背側/掌側)が誤り。
✓ 3. 正しい
3
手指の屈曲は前腕・手を回内位とし指の背側に角度計を当て、基本軸=近位の骨・移動軸=遠位の骨で測定する。図は小指(第5指)にこの方法を正しく当てており妥当。
✗ 4. 誤り
4
股関節の内旋・外旋は背臥位で股・膝ともに90°屈曲位とし下腿を振って測るのが基準。図は下肢伸展位(立位)で下腿を外側へ振る動きを描いており、測定肢位が誤りであるうえ示された運動方向は外旋に相当し、内旋の描写として誤り。
✗ 5. 誤り
5
体幹の側屈は背面から測定し、基本軸=ヤコビー線中点に立てた垂直線、移動軸=第1胸椎棘突起と第5腰椎棘突起を結ぶ線。背面像では見た目の右=被検者の左になるが、図は体幹上部が見た目の右(=被検者の左)へ傾いており左側屈を示している。右側屈の描写として誤り。
ポイント
  • ROM測定=基本軸・移動軸・基本肢位が学会基準で規定
  • ゴニオメータ中心を関節運動軸に合わせる
  • 代償運動を排除した肢位で測定
比較表
ROM測定の基本要素
要素内容
基本肢位0度とする肢位(解剖学的肢位が基本)
基本軸近位骨の基準となる軸(固定側)
移動軸遠位骨の基準となる軸(可動側)
測定単位5度刻み
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