学習トップ理由で解く 作業療法士第11章 ▸ 実地 / QO58A004

理由で解く 作業療法士

QO58A004 作業療法評価学

出典:第58回作業療法士国家試験(2023)午前 問4
問題
胸郭出口症候群の検査法における手技とテスト名の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ①Morleyテスト
2 ②Attentionテスト
3 ③Allenテスト
4 ④Adsonテスト
5 ⑤Wrightテスト
解答
正解3(③③Allenテスト)
解説

図③は肩90°外転・外旋+肘90°屈曲位で頸部を反対側へ回旋させ、橈骨動脈の拍動をみる肢位=Allenテスト。組合せが一致するのはこれだけである。

胸郭出口症候群は斜角筋隙・肋鎖間隙・小胸筋下(過外転部)のいずれかで腕神経叢や鎖骨下動静脈が絞扼される病態で、絞扼部位に応じた誘発テストが使い分けられる。Allenテストは肩90°外転・外旋、肘90°屈曲位をとらせ、頸部を検査側と反対へ回旋させて橈骨動脈拍動の減弱やしびれの再現をみる手技で、図③の肢位がこれに一致する。図①は検者が上肢を下方へ牽引して肋鎖間隙を狭める手技であり、鎖骨上窩の腕神経叢を指で圧迫して放散痛をみるMorleyテストとは手技が違う。図②と図④はいずれも検者が頭頂部を上から圧迫しており、椎間孔を狭めて神経根症状を誘発する頸椎の圧迫テスト(Jackson・Spurling型)にあたる。Adsonテストは検者が橈骨動脈を触れたまま、対象者に頭部を患側へ回旋・伸展させて深吸気させる手技で、頭部を圧迫することはない。図⑤は上肢を後下方へ引いて肋鎖間隙を狭める手技であり、肩を過外転位にして小胸筋下での圧迫をみるWrightテストとは異なる。なおAttentionテストは胸郭出口症候群の誘発テストとして確立した名称ではない。

✗ 1. 誤り
①Morleyテスト
図は上肢の下方牽引。Morleyテストは鎖骨上窩を圧迫する圧痛検査
✗ 2. 誤り
②Attentionテスト
図は頭部の圧迫。Attentionテストは確立した誘発テスト名ではない
✓ 3. 正しい
③Allenテスト
肩外転外旋・肘屈曲位で頸部を対側回旋させる肢位はAllenテスト
✗ 4. 誤り
④Adsonテスト
Adsonテストは頭部を患側へ回旋・伸展させ深吸気させる手技である
✗ 5. 誤り
⑤Wrightテスト
Wrightテストは肩の過外転位。図は上肢を後下方へ引く手技
ポイント
  • TOS誘発テスト=橈骨動脈拍動減弱・しびれ再現
  • Adson=斜角筋隙(回旋伸展+深吸気)
  • Wright=過外転位、Eden=肋鎖間隙、Morley=腕神経叢圧痛
比較表
胸郭出口症候群の主な誘発テスト
テスト手技狭窄部位
Adson頭部患側回旋・伸展+深吸気斜角筋隙
Wright(過外転)肩外転外旋・肘屈曲肋鎖間隙・小胸筋下
Eden(肋鎖)肩を後下方へ引く肋鎖間隙
Morley鎖骨上窩の腕神経叢を圧迫斜角筋隙(圧痛)
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