学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO57P099

理由で解く 作業療法士

QO57P099 臨床医学大要

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午後 問99
問題
ステロイド薬による精神障害について正しいのはどれか。
選択肢
1 幻覚は認められない。
2 高用量投与で発症しやすい。
3 発現率は80%を超える。
4 意識障害を伴うことはない。
5 精神症状はステロイド薬の投与量に関係なく出現する。
解答
正解2(高用量投与で発症しやすい。)
解説

ステロイド誘発性精神障害は高齢者や高用量で生じやすく、幻覚・気分障害・せん妄(意識障害)など多彩な症状を呈する。

ステロイド薬(副腎皮質ステロイド)は、うつ・躁・不安・不眠から幻覚・妄想、さらにせん妄(意識障害)まで多彩な精神症状を誘発しうる。一般に高用量(例:プレドニゾロン換算で高用量)ほど、また投与初期に発症しやすく、用量依存性がある。高齢者は脆弱性が高く発症しやすいとされる。発現率は数%程度で80%には及ばない。したがって選択肢のうち医学的に正しいのは「高齢者は発症しやすい」である(本問は公式には正解が確定していない扱いだが、記述として妥当なのはこれ)。幻覚は生じうるため『認められない』は誤り、せん妄など意識障害も伴い、用量に関係するため他の選択肢は誤り。

✗ 1. 誤り
幻覚は認められない。
幻覚・妄想を生じうる
✓ 2. 正しい
高用量投与で発症しやすい。
脆弱性が高く発症しやすいとされる(正しい記述)
✗ 3. 誤り
発現率は80%を超える。
発現率は数%程度で80%には及ばない
✗ 4. 誤り
意識障害を伴うことはない。
せん妄など意識障害を伴いうる
✗ 5. 誤り
精神症状はステロイド薬の投与量に関係なく出現する。
用量依存性がある
本問は、厚生労働省が「選択肢に正解がないため」として採点対象から除外した問題です。原問では、正解肢として用意されたと思われる選択肢2「高齢者は発症しやすい。」が確立した危険因子とは言いがたく、選択肢4「意識障害を伴うことは少ない。」も多い少ないを一義に決められないため、正答が立ちませんでした。そこで演習として成立させるため、当方で選択肢2を「高齢者は発症しやすい。」→「高用量投与で発症しやすい。」に、選択肢4を「意識障害を伴うことは少ない。」→「意識障害を伴うことはない。」に改変しました(設問文と他の3つの選択肢は原問のままです)。改変後は選択肢2だけが正しい記述となり、正答が定まります。ステロイド精神障害は用量依存性であること、幻覚・妄想やせん妄(意識障害)も生じうることを押さえてください。
ポイント
  • 多彩な精神症状(うつ・躁・幻覚・妄想・せん妄)
  • 高用量・投与初期・高齢者で生じやすい(用量依存)
  • 発現率は数%程度
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手