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理由で解く 作業療法士

QO56P064 生理学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問64
問題
心筋について正しいのはどれか。
選択肢
1 平滑筋である。
2 単収縮は生じない。
3 ギャップ結合はみられない。
4 静止張力は骨格筋よりも大きい。
5 活動電位持続時間は約5msecである。
解答
正解4(静止張力は骨格筋よりも大きい。)
解説

心筋は伸展に対する受動的な張力(静止張力)が骨格筋より大きく、過伸展しにくい。選択肢4が正しい。

心筋は間質の結合組織やタイチンなどの弾性要素に富み、同じ長さまで伸ばしたときに生じる受動張力が骨格筋より大きい。そのため拡張期に心室が伸びすぎることがなく、Frank-Starlingの法則が成り立つ長さの範囲に収まる。心筋は明瞭な横紋をもつ横紋筋であり、不随意である点は平滑筋と共通するが平滑筋ではない。心筋も1回の興奮に対して単収縮を生じる。ただし活動電位と不応期が長いため収縮が加重せず、強縮に至らないのが骨格筋との違いである。心筋細胞の境界である介在板にはギャップ結合があり、興奮が細胞間を直接伝わることで機能的合胞体として一斉に収縮する。心室筋の活動電位持続時間はプラトー相を含めて約200〜300msecであり、約5msecは骨格筋の活動電位に近い値で心筋には当てはまらない。

✗ 1. 誤り
平滑筋である。
心筋は横紋をもつ横紋筋。不随意ではあるが平滑筋ではない(誤)。
✗ 2. 誤り
単収縮は生じない。
心筋も単収縮は生じる。不応期が長く強縮しないだけである(誤)。
✗ 3. 誤り
ギャップ結合はみられない。
介在板にギャップ結合があり、興奮が細胞間を直接伝わる(誤)。
✓ 4. 正しい
静止張力は骨格筋よりも大きい。
受動張力が大きく過伸展を防ぐ。記述のとおり正しい。
✗ 5. 誤り
活動電位持続時間は約5msecである。
約5msecは骨格筋に近い値。心室筋は約200〜300msecと長い(誤)。
ポイント
  • 心筋=横紋筋、静止張力が骨格筋より大
  • 介在板のギャップ結合で機能的合胞体
  • 活動電位が長く(約200〜300ms)強縮しにくい
比較表
心筋と骨格筋の比較
項目心筋骨格筋
横紋ありあり
静止張力大きい小さい
ギャップ結合あり(介在板)なし
活動電位持続約200〜300ms約1〜数ms
強縮起こしにくい起こす
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