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理由で解く 作業療法士

QO56P050 基礎作業療法学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問50
問題
標準予防策〈standard precautions〉について正しいのはどれか。
選択肢
1 手洗いは7秒以内で行う。
2 手袋着用前は手洗いの必要はない。
3 感染症患者を隔離することが含まれる。
4 患者同士の接触による感染予防が目的である。
5 すべての患者の排泄物は感染性があるとみなす。
解答
正解5(すべての患者の排泄物は感染性があるとみなす。)
解説

標準予防策は、感染症の有無にかかわらずすべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷皮膚を感染性があるものとみなして扱う、感染対策の基本である。

標準予防策(スタンダードプリコーション)は、感染症の診断がついているか否かにかかわらず、すべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物(汗を除く)・粘膜・損傷した皮膚には感染性があるとみなして対応する、感染予防の基本的考え方である(選択肢5が正)。手指衛生はこの中核で、流水と石けんによる手洗いは十分な時間(一般に15〜30秒以上)をかけて行う必要があり、7秒以内のような短時間では汚れや微生物を十分に落とせない。手袋を着用する前後にも手指衛生が必要である。特定の感染症患者を隔離したり患者間の伝播を防いだりする対策は『感染経路別予防策(接触・飛沫・空気)』であり、標準予防策とは区別される。

✗ 1. 誤り
手洗いは7秒以内で行う。
手洗いは十分な時間(15〜30秒以上)をかけて行う。7秒以内では短すぎて不十分
✗ 2. 誤り
手袋着用前は手洗いの必要はない。
手袋着用の前後にも手指衛生が必要
✗ 3. 誤り
感染症患者を隔離することが含まれる。
感染症患者の隔離は感染経路別予防策の内容で、標準予防策には含まれない
✗ 4. 誤り
患者同士の接触による感染予防が目的である。
患者同士の接触予防を主目的とするのは経路別予防策。標準予防策は全患者の体液を感染性とみなすことが基本
✓ 5. 正しい
すべての患者の排泄物は感染性があるとみなす。
すべての患者の血液・体液・排泄物を感染性があるとみなすのが標準予防策の原則
ポイント
  • 標準予防策=全患者の血液・体液・排泄物を感染性とみなす
  • 手洗いは15〜30秒以上かけて行う(7秒以内では不十分)、手袋着脱の前後にも実施
  • 隔離・経路遮断は感染経路別予防策(別概念)
比較表
標準予防策と感染経路別予防策
区分対象・内容
標準予防策全患者の血液・体液・排泄物を感染性とみなす(手指衛生・手袋・防護具)
接触予防策接触感染する病原体への隔離・手袋ガウン
飛沫予防策飛沫感染する病原体へのマスク・個室
空気予防策空気感染への陰圧室・N95マスク
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