学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QO56P013
理由で解く 作業療法士

Froment徴候陽性=尺骨神経麻痺(母指内転筋の代わりに長母指屈筋で母指IPを屈曲し代償)。選択肢1右Guyon管と5左肘部管はどちらも尺骨神経障害でFroment陽性となり得るため、写真では『どちらの手の母指が屈曲=陽性か(左右)』で判別する。陽性が左手→左肘部管症候群。
写真(別冊No.3)は、両手の母指と示指で1枚の紙を挟み左右に引き合う母指内転筋の筋力テスト=Froment(フローマン)徴候である。正常であれば尺骨神経支配の母指内転筋が働き母指を伸展位のまま紙を挟めるが、尺骨神経麻痺があると母指内転筋が働かず紙が抜けそうになるため、正中神経支配の長母指屈筋で母指IP関節を屈曲させて代償する。この『母指IPが屈曲する』側が陽性(患側)である。写真では左手の母指がIP関節で屈曲位となっており左Froment徴候陽性=左尺骨神経麻痺と読み取れる。尺骨神経の絞扼部位には肘部の肘部管(肘部管症候群)と手関節尺側のGuyon管(Guyon管症候群)があり、いずれもFroment徴候が陽性化し得るため、選択肢1(右Guyon管)と選択肢5(左肘部管)はともに尺骨神経障害である。両者を分けるのは陽性を示す手の左右のみで、陽性が左手であることから左の尺骨神経障害=5の左肘部管症候群が該当する。選択肢2(後骨間神経=橈骨神経系→下垂指)、3(前骨間神経=正中神経系→tear drop徴候)、4(手根管=正中神経→猿手)はいずれもFroment徴候を呈さず不適。よって公式正答[5]と整合する。
| 絞扼部位 | 神経 | 特徴的徴候 |
|---|---|---|
| 肘部管 | 尺骨神経 | Froment徴候・鷲手・環小指のしびれ |
| Guyon管 | 尺骨神経(手関節) | 深枝麻痺・骨間筋萎縮 |
| 手根管 | 正中神経 | 母指球萎縮・正中領域のしびれ |
| 前骨間神経 | 正中神経枝 | OKサイン不能(涙滴徴候) |
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