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理由で解く 作業療法士

QO56A064 生理学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問64
問題
平衡聴覚器について正しいのはどれか。
選択肢
1 三半規管は重力に反応する。
2 球形嚢斑に聴覚受容器がある。
3 卵形嚢は角加速度に反応する。
4 三半規管の受容器は膨大部稜にある。
5 三半規管のクプラは耳石膜で覆われている。
解答
正解4(三半規管の受容器は膨大部稜にある。)
解説

三半規管は回転(角加速度)を感知し、その受容器(有毛細胞)は各半規管の膨大部稜に存在する。直線加速度・重力は耳石器(卵形嚢・球形嚢)が感知する。

内耳の平衡覚を担う構造を機能ごとに整理する。三半規管は互いに直交する3つの管で、頭部の回転すなわち角加速度を感知する。その感覚受容器(有毛細胞)は各半規管の付け根の膨大部にある膨大部稜(クリスタ)に集まり、感覚毛はゼラチン様のクプラに埋まる。クプラには耳石(平衡砂)はない。一方、直線加速度と重力は耳石器である卵形嚢・球形嚢の平衡斑が感知し、その表面の耳石膜に耳石が乗る。聴覚受容器(コルチ器)は蝸牛にある。したがって正しいのは選択肢4。

✗ 1. 誤り
三半規管は重力に反応する。
三半規管は回転(角加速度)を感知。重力・直線加速度は耳石器の担当
✗ 2. 誤り
球形嚢斑に聴覚受容器がある。
球形嚢斑は平衡覚の受容器。聴覚受容器(コルチ器)は蝸牛にある
✗ 3. 誤り
卵形嚢は角加速度に反応する。
卵形嚢は直線加速度(主に水平方向)・重力に反応。角加速度は三半規管
✓ 4. 正しい
三半規管の受容器は膨大部稜にある。
有毛細胞は膨大部稜(クリスタ)に集まり回転を感知する
✗ 5. 誤り
三半規管のクプラは耳石膜で覆われている。
クプラに耳石はない。耳石膜を持つのは耳石器の平衡斑
ポイント
  • 三半規管=角加速度(回転)、受容器は膨大部稜のクプラ
  • 耳石器(卵形嚢・球形嚢)=直線加速度・重力、耳石膜あり
  • 聴覚受容器はコルチ器(蝸牛)
比較表
平衡聴覚器の受容器と役割
構造受容器感知する刺激
三半規管膨大部稜(クプラ)角加速度(回転)
卵形嚢平衡斑(耳石膜)水平方向の直線加速度・重力
球形嚢平衡斑(耳石膜)垂直方向の直線加速度・重力
蝸牛コルチ器音(聴覚)
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