学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 実地 / QO56A007

理由で解く 作業療法士

QO56A007 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問7
問題
66歳の女性。左変形性股関節症。後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた。全荷重で術後リハビリテーション中である。退院後の生活指導として正しいのはどれか。
選択肢
1 和式トイレを使用する。
2 椅子に座る際には足を組む。
3 椅子は通常よりも低いものを選ぶ。
4 床のものを拾うときには非術側を前に出す。
5 端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす。
解答
正解4(床のものを拾うときには非術側を前に出す。)
解説

後方アプローチ後の脱臼肢位は『屈曲・内転・内旋』。この複合を避ける指導が正しく、床のものを拾う際は術側を後方に引く(非術側を前に出す)。

後方アプローチによる人工股関節全置換術後は、股関節の過屈曲・内転・内旋(特にその複合)で後方脱臼を起こしやすい。床のものを拾うときに非術側の足を前に出して術側を後方へ引けば、術側股関節の過屈曲を避けられ安全であり、選択肢4が正しい。和式トイレのしゃがみ込み、足を組む動作、低い椅子はいずれも股関節の過屈曲や内転・内旋を招き脱臼肢位となるため避ける。靴にかかとを入れる際に足の外側から手を回すと術側が内転・内旋しやすく脱臼肢位に近づくため、股関節を外旋位に保って行う工夫が必要で、外側からのリーチは不適切である。

✗ 1. 誤り
和式トイレを使用する。
深いしゃがみ込みで股関節過屈曲となり脱臼肢位
✗ 2. 誤り
椅子に座る際には足を組む。
内転・内旋を強制し後方脱臼を誘発する
✗ 3. 誤り
椅子は通常よりも低いものを選ぶ。
立ち座りで股関節が過屈曲し脱臼肢位となる
✓ 4. 正しい
床のものを拾うときには非術側を前に出す。
術側を後方に引き過屈曲を避けられる
✗ 5. 誤り
端座位で靴にかかとを入れるときは外側から手を伸ばす。
術側が内転・内旋しやすく脱臼肢位に近づく
ポイント
  • 後方アプローチの脱臼肢位=屈曲・内転・内旋
  • 床のものは術側を後ろに引いて拾う
  • 和式トイレ・低い椅子・足組みは禁忌肢位
比較表
後方アプローチ後に避ける肢位
動作リスク肢位
深くしゃがむ股関節過屈曲
足を組む内転・内旋
低い椅子から立つ過屈曲
靴を内側から履く内転・内旋
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手