学習トップ理由で解く 作業療法士第11章 ▸ 実地 / QO56A004

理由で解く 作業療法士

QO56A004 作業療法評価学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問4
問題
7歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーの患者で、下肢筋力が低下し、椅子からの立上がり、階段昇降ができない。手すりを利用し、5mほど歩行可能である。厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類のステージはどれか。
選択肢
1 ステージⅡ
2 ステージⅢ
3 ステージⅣ
4 ステージⅤ
5 ステージⅥ
解答
正解3(ステージⅣ)
解説

厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類は、移動能力の残存度で8段階に分ける。階段昇降も椅子からの立上がりもできないが、手すりを利用して5mほど歩けるなら「歩行可能」の段階=ステージⅣ。

この分類は、階段昇降→椅子からの起立→歩行→四つ這い→いざり移動→座位保持、と移動能力が失われていく順に重症度を8段階で示す。ステージⅠ・Ⅱは階段昇降が可能な段階(Ⅰは手すりなしでも可、Ⅱは手すりなどの支持を要する)、ステージⅢは階段昇降はできないが椅子からの起立が可能な段階、ステージⅣは起立ができず「歩行可能」にとどまる段階(独歩で5m以上、あるいは物につかまれば歩ける)、ステージⅤは起立・歩行が不能で四つ這いが可能、ステージⅥは四つ這いも不能でいざり移動が可能な段階である。本例は7歳のDuchenne型筋ジストロフィー児で、階段昇降ができず、椅子からの立上がりもできないため、ステージⅠ〜Ⅲは否定される。一方、手すりを利用すれば5mほど歩行でき歩行能力は残っているので、起立・歩行が不能となるステージⅤ以降にも当たらない。したがってステージⅣが正しい。

✗ 1. 誤り
ステージⅡ
手すりなどの支持を用いれば階段昇降ができる段階で、階段昇降ができない本例より軽い
✗ 2. 誤り
ステージⅢ
椅子からの起立が可能な段階で、立上がりができない本例より軽い
✓ 3. 正しい
ステージⅣ
起立は不能だが歩行は可能な段階。手すりを利用して5mほど歩ける本例に一致
✗ 4. 誤り
ステージⅤ
起立・歩行が不能で四つ這い移動の段階。歩行が保たれている本例より重い
✗ 5. 誤り
ステージⅥ
四つ這いも不能でいざり移動の段階で、さらに重い
ポイント
  • 厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類は移動能力で8段階
  • 階段昇降可=Ⅰ・Ⅱ/椅子から起立可=Ⅲ/歩行のみ可=Ⅳ
  • 階段昇降・立上がり不能でも手すりで5mほど歩ける=ステージⅣ
比較表
厚生省機能障害度分類(抜粋)
ステージ移動能力
2手すりで階段昇降可能
3椅子から立ち上がり可能
4歩行可能だが立ち上がり不能
5独歩不能・四つ這い可能
6四つ這い不能・いざり可能
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