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理由で解く 作業療法士

QO56A001 作業療法評価学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問1
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)で正しいのはどれか。2つ選べ。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解2(2)、5(5)
解説

関節可動域測定は運動面・基本軸/移動軸・測定肢位が基準どおりかで判定し、本図で正しく描かれているのは指外転と足部外転である。

本図はJOA/JARM基準の関節可動域測定を5つの運動で模式化したもので、太線=基本軸、細線=移動軸、矢印=運動方向を表す。基準どおり正しく描かれているのは②指外転と⑤足部外転。①は母指を手掌面から垂直に持ち上げており、これは掌側外転で、橈側外転(手掌面内の運動)とは運動面が異なる。③は股関節を軸に体幹全体を前傾させており、基本軸=仙骨後面・移動軸=第1胸椎〜第5腰椎を結ぶ線で脊柱の屈曲を測る胸腰部屈曲の方法とは異なる。④は膝伸展位での下肢挙上で、膝屈曲位で測定する股関節屈曲の基準に反する。したがって正しいのは2と5。

✗ 1. 誤り
1
図は母指を手掌面から垂直方向に持ち上げる運動を示すが、これは掌側外転の運動面である。橈側外転は手掌面内(示指と同一平面)での運動であり、描写と名称の運動面が一致しない
✓ 2. 正しい
2
手背側から指を開き、基本軸(第3中手骨延長線)に対する各指の開き角を測定する描写で基準どおり
✗ 3. 誤り
3
図は股関節を軸に体幹全体を一直線に前傾させており、股関節の動きを含む。基準では基本軸=仙骨後面、移動軸=第1胸椎と第5腰椎棘突起を結ぶ線とし脊柱の屈曲を測るため、描写が一致しない
✗ 4. 誤り
4
背臥位で膝を伸展したまま下肢を挙上する描写だが、基準では股関節屈曲は膝屈曲位で測定する(伸展位ではハムストリングスの緊張で参考可動域125°まで屈曲できない)。測定肢位が一致しない
✓ 5. 正しい
5
足背側から見て中央の基準軸に対し前足部を外方へ向ける描写で、足部外転の測定として妥当
ポイント
  • 基本肢位=0度で開始し、規定の運動面で測定する
  • 基本軸・移動軸・軸心は関節ごとに骨指標で決まっている
  • 代償運動・隣接関節の影響を排除して他動最終域を読む
比較表
ROM測定の基本原則
要素規定内容
開始肢位解剖学的基本肢位を0度とする
測定軸基本軸・移動軸・軸心を骨指標で設定
運動原則他動運動で最終可動域を測定
代償隣接関節・体幹の代償を排除する
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