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理由で解く 作業療法士

QO55P079 臨床心理学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問79
問題
転移・逆転移で適切なのはどれか。
選択肢
1 陰性転移の解釈は避ける。
2 転移は逆転移を誘発する。
3 逆転移は治療の阻害因子となる。
4 逆転移は治療者の意識的反応である。
5 心理治療の目標は陽性転移の出現である。
解答
正解2(転移は逆転移を誘発する。)
解説

転移とは患者が過去の重要人物への感情を治療者に向ける現象で、これが治療者側の逆転移(無意識的反応)を誘発する。

精神分析理論における転移とは、患者が過去の重要な人物(親など)に向けていた感情や態度を、無意識的に治療者へ向け直す現象である。これに反応して治療者側に生じる無意識的な感情反応が逆転移である。患者の転移は治療者の逆転移を引き起こす相互的な関係にあるため、選択肢2が適切である。逆転移は治療の妨げになることもあるが、治療者が自己の逆転移を理解・活用すれば患者理解の手がかりとなり、必ずしも阻害因子とは言えない。陰性転移(敵意・不信など)もセラピー上の重要な素材であり解釈の対象となる。

✗ 1. 誤り
陰性転移の解釈は避ける。
陰性転移も治療上重要な素材であり、適切に扱い解釈の対象とする
✓ 2. 正しい
転移は逆転移を誘発する。
患者の転移に反応して治療者に逆転移が生じる相互的関係にある
✗ 3. 誤り
逆転移は治療の阻害因子となる。
逆転移は理解・活用すれば患者理解に役立ち、必ずしも阻害因子とは断定できない
✗ 4. 誤り
逆転移は治療者の意識的反応である。
逆転移は無意識的な感情反応であり『意識的』ではない
✗ 5. 誤り
心理治療の目標は陽性転移の出現である。
転移の出現自体は目標ではなく、転移の分析・洞察を通じた自己理解が目標
ポイント
  • 転移=患者が過去の重要人物への感情を治療者に向ける(無意識)
  • 逆転移=治療者に生じる無意識的な感情反応
  • 逆転移は理解・活用すれば患者理解の手がかりになる
比較表
転移と逆転移
用語主体内容
転移患者過去の重要人物への感情を治療者に向ける
逆転移治療者患者に対して生じる無意識的感情反応
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