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理由で解く 作業療法士

QO55P042 作業療法評価学

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午後 問42
問題
心因性偽発作が疑われる患者における発作症状の観察の際に重要でないのはどれか。
選択肢
1 咬舌
2 流涙
3 尿失禁
4 四肢の外傷
5 チアノーゼ
解答
正解2(流涙)
解説

心因性非てんかん発作(PNES)とてんかん発作の鑑別では、器質的発作を示唆する所見(咬舌・尿失禁・外傷・チアノーゼ)の有無が手がかりになる。流涙はどちらでも生じうるため鑑別上の価値が低い。

心因性偽発作(心因性非てんかん発作:PNES)は、てんかんに似た運動・意識症状を示すが脳波上のてんかん性放電を伴わない。観察の要点は「器質的(真の)てんかん発作でしばしばみられるが、心因性では稀な所見」を拾い上げることにある。強直間代発作では舌を咬む(咬舌)、尿失禁、転倒による四肢外傷、呼吸抑制によるチアノーゼが起こりやすく、これらの有無は鑑別に有用である。一方、流涙は発作の型を問わず自律神経反応や情動で生じうるうえ、てんかん発作との鑑別に特異的な意味を持たないため、観察の優先度が低い。作業療法士は発作の詳細な観察記録(前兆・持続時間・左右差・受傷の有無)を残し、安全確保と医療チームへの情報提供を担う。

✗ 1. 正しい
咬舌
強直間代発作で舌側縁を咬むことが多く、器質性てんかんを示唆する重要な観察点(重要)
✓ 2. 誤り
流涙
てんかん・心因性いずれでも生じうるため鑑別上の意味が乏しく、観察の優先度が低い(重要でない=正答)
✗ 3. 正しい
尿失禁
てんかん発作に伴いやすく、意識消失発作の裏付けとなる重要所見(重要)
✗ 4. 正しい
四肢の外傷
転倒・強直による受傷はてんかん発作を示唆し、安全管理上も重要(重要)
✗ 5. 正しい
チアノーゼ
発作中の呼吸抑制・低酸素を反映しててんかん発作でみられ、緊急度評価に重要(重要)
ポイント
  • PNESとてんかんの鑑別=器質性を示唆する所見の有無
  • 咬舌・尿失禁・外傷・チアノーゼはてんかんを示唆
  • 流涙は非特異的で鑑別価値が低い
比較表
てんかん発作を示唆する所見
所見鑑別上の意味
咬舌(側縁)強直間代発作でみられやすい
尿失禁意識消失を伴う発作を示唆
四肢外傷転倒・強直による受傷
チアノーゼ発作中の呼吸抑制・低酸素
流涙非特異的・鑑別価値が低い
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