学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO55A089

理由で解く 作業療法士

QO55A089 臨床医学大要

出典:第55回作業療法士国家試験(2020)午前 問89
問題
頭部CTを図に示す。所見として考えられるのはどれか。
図
選択肢
1 くも膜下出血
2 硬膜外血腫
3 硬膜下血腫
4 脳動静脈奇形
5 皮質下出血
解答
正解2(硬膜外血腫)
解説

頭蓋骨内板に接する凸レンズ状(biconvex)の脳外高吸収域は硬膜外血腫の典型像(三日月状の硬膜下血腫との形状の違いが鑑別点)。

本図は軸位の頭部単純CT(下方に右・左の表示)で、左大脳半球(患者左=画像右)の前頭頭頂部に、頭蓋骨内板に接する境界明瞭・均一な高吸収域を認める。形状は内側縁が脳側へ凸に膨隆する凸レンズ状(biconvex/lentiform)で、直下の脳実質を圧排し左側脳室の圧排や軽度の正中偏位を伴う。この「頭蓋骨内板に接するレンズ状の脳外高吸収域」が硬膜外血腫の典型像である。硬膜外血腫は硬膜と頭蓋骨の間に生じ、硬膜が縫合部で強固に付着するため血腫は縫合線を越えず、凸レンズ状にとどまる。一方、硬膜下血腫は脳表に沿って広がる三日月状(内側縁が凹)を呈し、クモ膜下出血は脳溝・脳槽に沿うびまん性高吸収、皮質下出血は脳実質内の出血、脳動静脈奇形は脳実質内の異常血管塊であり、いずれも本図の形状・局在と異なる。したがって所見として考えられるのは硬膜外血腫である。

✗ 1. 誤り
くも膜下出血
脳溝・脳槽・シルビウス裂などクモ膜下腔に沿うびまん性の高吸収が特徴。本図は局在する凸レンズ状の脳外集積で該当しない
✓ 2. 正しい
硬膜外血腫
頭蓋骨内板に接する境界明瞭・均一な凸レンズ状(biconvex/lentiform)高吸収域で、縫合線を越えず脳を圧排する。左前頭頭頂部にこの形状が描出されており合致
✗ 3. 誤り
硬膜下血腫
脳表に沿う三日月状(内側縁が凹)の集積が典型。本図は内側縁が脳側へ凸に膨隆するレンズ状であり形状が合わない
✗ 4. 誤り
脳動静脈奇形
脳実質内の蛇行する異常血管塊で、しばしば石灰化や流入・流出血管を伴う。頭蓋骨直下のレンズ状脳外集積ではない
✗ 5. 誤り
皮質下出血
皮質下白質など脳実質内の出血で周囲を脳組織に囲まれる。本図の高吸収は脳と頭蓋骨の間(脳外)に位置し該当しない
ポイント
  • 硬膜外血腫=凸レンズ型(両凸)、骨縫合を越えない
  • 硬膜下血腫=三日月型(凹凸型)
  • くも膜下出血=脳槽・脳溝のヒトデ状高吸収
比較表
頭蓋内出血のCT形状
出血CT上の典型的形状
硬膜外血腫凸レンズ型(両凸)、縫合を越えない
硬膜下血腫三日月型(凹凸型)
くも膜下出血脳槽・脳溝に沿うヒトデ状
皮質下出血脳実質内の限局性高吸収
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