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理由で解く 作業療法士

QO54P034 基礎作業療法学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午後 問34
問題
車椅子とベッドとの移乗動作の練習方法で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 疲労度を同程度に保って練習するのは恒常練習である。
2 車椅子からの立ち上がりのみ練習するのは部分練習である。
3 動作手順を正しく言えるように練習するのは全体練習である。
4 アプローチ角度やベッドの高さを変えて練習するのは多様練習である。
5 車椅子のブレーキ操作と移乗に区切って練習するのは分散練習である。
解答
正解2(車椅子からの立ち上がりのみ練習するのは部分練習である。)、4(アプローチ角度やベッドの高さを変えて練習するのは多様練習である。)
解説

課題を部分に分けて行うのが部分練習、条件(角度・高さ)を変えて行うのが多様練習。恒常練習は条件を一定に、分散練習は休憩を挟む練習で定義が異なる。

運動学習の練習構成には複数の分類がある。部分練習は動作を要素に分割して練習する方法で、移乗のうち『立ち上がりのみ』を取り出す練習が該当する。多様練習は課題のパラメータ(アプローチ角度・ベッドの高さなど)を変化させて練習し、さまざまな環境への般化(応用力)を高める方法である。一方、恒常練習は条件を一定にして反復する練習であり『疲労度を同程度に保つ』こととは無関係。全体練習は課題を分割せず一連の流れで行う練習で、手順の言語化とは別概念。分散練習は試行間に休憩を設ける練習であり、課題を区切って要素に分ける『部分練習』とは異なる。

✗ 1. 誤り
疲労度を同程度に保って練習するのは恒常練習である。
疲労度を同程度に保つ練習を恒常練習とするのは誤り。恒常練習は課題条件を一定にして反復する練習である
✓ 2. 正しい
車椅子からの立ち上がりのみ練習するのは部分練習である。
立ち上がりのみを取り出して練習するのは動作を要素分割する部分練習である
✗ 3. 誤り
動作手順を正しく言えるように練習するのは全体練習である。
動作手順を言語化する練習を全体練習とするのは誤り。全体練習は課題を分割せず一連で行う練習
✓ 4. 正しい
アプローチ角度やベッドの高さを変えて練習するのは多様練習である。
角度やベッド高を変えて練習するのは条件を変化させる多様練習である
✗ 5. 誤り
車椅子のブレーキ操作と移乗に区切って練習するのは分散練習である。
ブレーキ操作と移乗に区切るのは課題を要素に分ける部分練習であり、休憩を挟む分散練習ではない
ポイント
  • 部分練習=課題を要素に分割して練習
  • 多様練習=条件を変えて般化を高める
  • 恒常練習=条件一定、分散練習=試行間に休憩、全体練習=分割せず一連で
比較表
運動学習における練習方法の分類
練習方法定義
部分練習動作を要素に分割して練習
全体練習課題を分割せず一連の流れで練習
恒常練習課題条件を一定にして反復
多様練習条件(角度・高さ等)を変えて練習
集中練習/分散練習試行間の休憩が短い/休憩を挟む
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