学習トップ理由で解く 作業療法士第3章 ▸ 一般 / QO54A070

理由で解く 作業療法士

QO54A070 運動学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問70
問題
肩甲骨を胸郭に押し付ける作用のある筋はどれか。
選択肢
1 大胸筋
2 広背筋
3 前鋸筋
4 鎖骨下筋
5 肩甲挙筋
解答
正解3(前鋸筋)
解説

前鋸筋は肩甲骨内側縁を胸郭に固定し、翼状肩甲を防ぐ主動筋である。

前鋸筋は第1〜9肋骨外側面から起こり肩甲骨内側縁の肋骨面(前面)に停止するため、収縮すると肩甲骨を胸郭に引き付けて密着させる。この作用が失われる(長胸神経麻痺)と肩甲骨内側縁が浮き上がる翼状肩甲となる。また前鋸筋下部線維は肩甲骨を上方回旋させ、上肢挙上時に肩甲上腕リズムを保つ役割ももつ。他の選択肢は肩甲骨の内転・挙上・下制などを担うが、胸郭への押し付け(前方への固定)作用はもたない。

✗ 1. 誤り
大胸筋
上腕骨に停止し肩関節の内転・内旋・水平内転を行う。肩甲骨の胸郭固定作用はない
✗ 2. 誤り
広背筋
上腕骨に停止し肩関節の伸展・内転・内旋を行う。肩甲骨を胸郭に押し付けない
✓ 3. 正しい
前鋸筋
肩甲骨内側縁の肋骨面に停止し、肩甲骨を胸郭に押し付けて固定する主動筋
✗ 4. 誤り
鎖骨下筋
鎖骨下面に停止し鎖骨を下制・安定させる。肩甲骨には作用しない
✗ 5. 誤り
肩甲挙筋
肩甲骨上角に停止し肩甲骨を挙上・下方回旋させる。胸郭への押し付け作用はない
ポイント
  • 前鋸筋=肩甲骨を胸郭に固定
  • 麻痺(長胸神経)で翼状肩甲
  • 下部線維は肩甲骨上方回旋
比較表
肩甲骨に作用する主な筋
肩甲骨への作用
前鋸筋外転(前進)・上方回旋・胸郭への固定
僧帽筋中部内転
菱形筋内転・下方回旋・挙上
肩甲挙筋挙上・下方回旋
小胸筋下制・下方回旋
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