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理由で解く 作業療法士

QO54A043 作業療法評価学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問43
問題
統合失調症患者。会話の内容がずれ、自分の考えに偏った一方的な発言ばかりで、相手の立場になって考えることができない。障害が疑われるのはどれか。
選択肢
1 遂行機能
2 行動制御
3 社会的認知
4 注意の選択性
5 プライミング
解答
正解3(社会的認知)
解説

相手の立場に立てず一方的で会話がずれるのは、他者の意図や感情を推測する社会的認知(心の理論を含む)の障害である。

統合失調症では、遂行機能・注意・記憶などの神経認知に加え、対人場面で他者の心的状態を推測し適切に反応する社会的認知の障害が特徴的である。「相手の立場になって考えられず一方的」「会話がずれる」という所見は、他者の意図・感情の読み取り(心の理論、情動認知)の障害=社会的認知の低下を示す。社会的認知は対人関係や社会機能の予後と強く関連し、SCITなどの介入対象となる。

✗ 1. 誤り
遂行機能
計画・段取りを立て実行する機能。会話が一方的になる直接原因ではない
✗ 2. 誤り
行動制御
衝動の抑制など。相手の立場を理解できない点は説明しにくい
✓ 3. 正しい
社会的認知
他者の意図・感情を推測する機能。一方的・相手視点欠如の所見に合致
✗ 4. 誤り
注意の選択性
多くの刺激から必要な情報を選ぶ注意。対人的な視点取得とは別
✗ 5. 誤り
プライミング
先行刺激が後続処理を促進する潜在記憶。本症状と無関係
ポイント
  • 社会的認知=他者の意図・感情の推測(心の理論・情動認知)
  • 統合失調症の社会機能予後を左右
  • 一方的・相手視点の欠如が手がかり
比較表
認知機能の分類
機能内容
神経認知注意・記憶・遂行機能など
社会的認知心の理論・情動認知・帰属バイアス
プライミング潜在記憶(先行刺激の促進効果)
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