学習トップ理由で解く 作業療法士第13章 ▸ 一般 / QO54A032

理由で解く 作業療法士

QO54A032 地域作業療法学

出典:第54回作業療法士国家試験(2019)午前 問32
問題
車椅子で自走する場合の住環境整備の留意点で適切なのはどれか。
選択肢
1 スイッチは床面から10cmの高さに設置する。
2 自走用6輪型車椅子は段差の通行が容易である。
3 50cmの段差がある場合スロープの長さを600cm以上にする。
4 廊下の直進に必要な幅員は左右アームサポートの外側最大寸法で判断する。
5 廊下を直角に曲がるのに必要な通路幅員は直角部分の前後とも70cm以上必要である。
解答
正解3(50cmの段差がある場合スロープの長さを600cm以上にする。)
解説

自走用スロープの勾配は1/12以下が原則。50cmの段差なら50×12=600cm以上の長さが必要となる。

車椅子自走を前提としたスロープの推奨勾配は1/12(できれば1/15)以下である。段差50cmを勾配1/12で解消するには水平距離50×12=600cmが必要となり、選択肢3が適切である。勾配が急すぎると自力で上れず、下りでは制御不能となって転落の危険が生じる。他の選択肢は寸法・単位の設定が実際の基準と合致しない。

✗ 1. 誤り
スイッチは床面から10cmの高さに設置する。
低すぎる。車椅子座位で操作しやすいスイッチ高は概ね100cm前後、コンセントは40cm程度が目安
✗ 2. 誤り
自走用6輪型車椅子は段差の通行が容易である。
6輪型は小回りが利き屋内での方向転換に優れるが、前後の小径キャスタのため段差越えはむしろ苦手
✓ 3. 正しい
50cmの段差がある場合スロープの長さを600cm以上にする。
勾配1/12基準で50×12=600cm。自走可能な緩勾配となり適切
✗ 4. 誤り
廊下の直進に必要な幅員は左右アームサポートの外側最大寸法で判断する。
車椅子の全幅(ハンドリム・車輪を含む最大幅)で判断すべきで、必ずしもアームサポートが最外側とは限らない
✗ 5. 誤り
廊下を直角に曲がるのに必要な通路幅員は直角部分の前後とも70cm以上必要である。
直角の曲がりには前後いずれかで概ね90cm程度(最低でも一方85cm以上)が必要で、70cmでは不足する
ポイント
  • 自走用スロープ勾配は1/12以下が原則
  • 段差(cm)×12=必要スロープ長(cm)
  • 6輪型は小回り優先で段差は不得手
  • 廊下幅は車椅子の全幅で判断
比較表
車椅子と住環境の主な寸法目安
項目目安
自走用スロープ勾配1/12以下(理想1/15)
直進に必要な廊下幅車椅子全幅+余裕(概ね85cm以上)
直角に曲がる通路幅前後とも概ね90cm程度
操作スイッチ高床から約100cm
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