学習トップ理由で解く 作業療法士第4章 ▸ 一般 / QO52P095

理由で解く 作業療法士

QO52P095 臨床医学大要

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午後 問95
問題
リンパ浮腫について正しいのはどれか。
選択肢
1 腹水を伴う。
2 利尿薬で治療する。
3 蜂窩織炎になりやすい。
4 肺塞栓症の原因の1つである。
5 皮膚が線維化を起こすことは稀である。
解答
正解3(蜂窩織炎になりやすい。)
解説

リンパ浮腫はリンパ流の停滞による高タンパク性浮腫。皮膚バリア破綻と停滞液が感染源となり蜂窩織炎を反復しやすい。治療は複合的理学療法(用手リンパドレナージ・圧迫・運動・スキンケア)が中心。

リンパ浮腫はリンパ管の閉塞・郭清などによりタンパクを多く含む間質液が皮下に貯留する慢性浮腫である。停滞した高タンパク液は細菌の温床となり、また皮膚の乾燥・肥厚でバリアが破綻するため、蜂窩織炎(丹毒)を反復しやすく、感染はさらにリンパ管を傷害する悪循環を生む。慢性化すると線維化・皮膚硬化(象皮病様変化)をきたすため『線維化は稀』は誤り。利尿薬は間質タンパクを除去できず無効で基本的に用いない。腹水や肺塞栓症とは直接の因果関係はない(肺塞栓は深部静脈血栓が原因)。よって正しいのは『蜂窩織炎になりやすい』。

✗ 1. 誤り
腹水を伴う。
リンパ浮腫は四肢の限局性浮腫が主で腹水は必発でない
✗ 2. 誤り
利尿薬で治療する。
高タンパク性浮腫に無効で基本用いない。治療は複合的理学療法
✓ 3. 正しい
蜂窩織炎になりやすい。
停滞液と皮膚バリア破綻で感染を反復
✗ 4. 誤り
肺塞栓症の原因の1つである。
肺塞栓は深部静脈血栓が原因でリンパ浮腫とは別
✗ 5. 誤り
皮膚が線維化を起こすことは稀である。
慢性化で線維化・皮膚硬化が進行し稀ではない
ポイント
  • 高タンパク性浮腫→蜂窩織炎を反復
  • 利尿薬は無効
  • 治療は複合的理学療法(MLD・圧迫・運動・スキンケア)
比較表
リンパ浮腫の複合的理学療法
構成要素内容
用手リンパドレナージリンパ流の誘導
圧迫療法弾性包帯・弾性着衣
圧迫下運動筋ポンプ作用の促進
スキンケア感染(蜂窩織炎)予防
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