
この図の解説
この図は、全身にむくみ(浮腫)を生じさせる原因を、責任臓器・病態ごとに5つに分類した一覧表である。浮腫とは、リンパ管による回収能力を超えた組織液が皮下に貯留した状態をいう。表を縦に読むと「心臓性・腎性・肝性・低栄養性・内分泌性」と並び、それぞれ発症のメカニズムが異なる点に注目したい。特に色文字で強調された語(下肢に生じやすい/上眼瞼から/腹水/低タンパク血症など)は、原因を見分ける手がかりになる。肝性・腎性・低栄養性の3つに共通して「低タンパク血症」が現れることが最大の要点で、血漿タンパク質(アルブミン)が減ると血管内に水を保つ力が弱まり、水分が組織へ移動して浮腫になる。一方、心臓性は静脈圧の上昇(うっ血)という別の機序で生じる。図を見て、まず「どの臓器が原因か」「タンパク低下型か静脈圧上昇型か」を整理する習慣をつけたい。
学習の要点
- 中核要点: 全身性浮腫は心臓性・腎性・肝性・低栄養性・内分泌性の5つに大別され、機序は「静脈圧の上昇(うっ血)」型と「低タンパク血症」型に分けて理解する。
- 覚え方のコツ: 「肝・腎・低栄養は低タンパク血症で共通」「心臓は静脈圧、内分泌は甲状腺」とセットで暗記する。強調色の語が鑑別のキーワード。
- 関連知識: 血漿タンパク質の多くは肝臓でつくられるため、肝硬変で肝機能が落ちると合成が低下し低タンパク血症になる。ネフローゼでは尿にタンパクが漏れて低下する。
- よくある間違い: 「上眼瞼から」は腎性、「下肢に生じやすい」は心臓性。むくみの出やすい部位を取り違えやすいので注意。腹水は肝性(門脈圧亢進)の特徴。
- 臨床応用: 心臓性浮腫の初期は、夕方に靴がきつく感じるなど重力のかかる下肢から気づかれることが多い。甲状腺機能低下症では粘液水腫を呈する。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
心臓性浮腫は、心不全により血液循環が悪くなって全身に( )が生じることで起こり、重力の影響のため( )に生じやすい。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: うっ血/下肢
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。