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理由で解く 作業療法士

QO52A049 作業療法治療学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問49
問題
認知症患者の周囲を困らせる行動への対応で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 すぐに制止する。
2 論理的に説得する。
3 単独での行動を勧める。
4 新たな住環境を用意する。
5 行動のパターンから原因を探る。
解答
正解5(行動のパターンから原因を探る。)
解説

認知症のBPSD(行動・心理症状)には必ず本人なりの理由があり、行動パターンから原因・誘因を探って環境調整で対応する。

認知症の周辺症状(BPSD)である徘徊・興奮・介護抵抗などの『困った行動』は、本人にとっては不安・不快・満たされないニーズの表現であり、背景に痛み・空腹・不安・環境の不適合などの誘因がある。したがって、行動のパターン(いつ・どこで・どんな状況で起こるか)を観察して原因を推定し、誘因を取り除く環境調整・ケアの工夫を行うのが基本原則である。頭ごなしの制止や論理的説得は理解力の低下した本人にはかえって混乱・興奮を強める。単独行動を勧めるのは事故のリスクがあり、住環境を新たに変えることは見当識の混乱を助長するため不適切である。

✗ 1. 誤り
すぐに制止する。
頭ごなしの制止は反発・興奮を強め逆効果
✗ 2. 誤り
論理的に説得する。
理解力が低下した患者には通じず混乱を招く
✗ 3. 誤り
単独での行動を勧める。
転倒・徘徊など事故のリスクが高く不適切
✗ 4. 誤り
新たな住環境を用意する。
環境変化は見当識の混乱を助長する
✓ 5. 正しい
行動のパターンから原因を探る。
背景の誘因を探り環境調整する基本原則
ポイント
  • BPSDには必ず本人なりの理由・誘因がある
  • 行動パターンを観察し原因を探る→環境調整
  • 制止・説得は逆効果、環境の急変は混乱を助長
比較表
BPSDへの対応の適否
対応適否
行動パターンから原因を探る適切
すぐに制止する不適切
論理的に説得する不適切
単独行動を勧める不適切(事故リスク)
新たな住環境を用意する不適切(混乱助長)
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