学習トップ理由で解く 作業療法士第11章 ▸ 一般 / QO52A026

理由で解く 作業療法士

QO52A026 作業療法評価学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問26
問題
右利きの患者の頭部CTを図に示す。最も考えられる症状はどれか。
図
選択肢
1 左半側空間無視
2 視覚失認
3 着衣失行
4 左右失認
5 片麻痺
解答
正解4(左右失認)
解説

右利き(左優位半球)患者の左頭頂〜後頭部の脳出血では、優位半球病変でみられる左右失認(Gerstmann症候群の一徴)を考える。

水平断の頭部単純CTで、放射線科的表示(下部に右/左の標識)から患者の左側後方(左側脳室後角付近の外側〜後方、左頭頂〜後頭葉領域)に境界明瞭な高吸収(白色)病変を認め、急性期の脳内出血に相当する。右利きの患者では左半球が優位半球であり、優位半球の頭頂葉(角回付近)損傷ではGerstmann症候群(左右失認・手指失認・失書・失算)が生じうる。本例の左頭頂〜後頭部の出血はこの領域に合致し、その一徴である左右失認が最も考えられる。一方、左半側空間無視や着衣失行は劣位(右)半球病変で生じるため、本病変(左半球)とは反対側で合致しない。片麻痺は運動路(内包・運動野)の障害を要し、後方の本出血では主体でない。よって公式正答の左右失認と画像所見は整合する。

✗ 1. 誤り
左半側空間無視
右(劣位)半球頭頂葉損傷で生じる。本CTの出血は左半球後方にあり反対側で合致しない
✗ 2. 誤り
視覚失認
両側後頭側頭葉の障害などで生じ、単一の左後方出血のみでは説明が弱い
✗ 3. 誤り
着衣失行
右(劣位)頭頂葉損傷で生じやすく、左半球損傷の本例には合致しない
✓ 4. 正しい
左右失認
右利き=左優位半球の頭頂葉(角回付近)損傷でGerstmann症候群の一徴として出現。CTの左後方(頭頂〜後頭)出血と部位が合致
✗ 5. 誤り
片麻痺
運動路(内包・運動野)の障害が必要。後頭・頭頂後方の本出血では運動路が主体でなく合致しにくい
ポイント
  • 右利き=左半球優位
  • Gerstmann症候群=左右失認・手指失認・失書・失算
  • 左右失認は左頭頂葉(角回)病変
  • 半側空間無視・着衣失行は右半球病変
比較表
頭頂葉病変と高次脳機能症状
病変側代表的症状
左(優位)頭頂葉Gerstmann症候群(左右失認・手指失認・失書・失算)
右(劣位)頭頂葉半側空間無視・着衣失行・病態失認
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 作業療法士
App Store入手