学習トップ / 理由で解く 作業療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QO52A001
理由で解く 作業療法士

段階5・4は抗重力位で強い抵抗に抗して肢位を保持できるかをみる検査である。肢位・抵抗を加える部位・抵抗の向きの3つがすべてそろっているのは肩関節外転の図だけである。
Danielsらの徒手筋力テストで段階5(Normal)・4(Good)は、抗重力位をとらせ、最大あるいは強い抵抗に抗して肢位を保持できるかで判定する。したがって図の正誤は、抗重力位になっているか、抵抗を加える部位が適切か、抵抗の向きが運動と反対を向いているか、の3点で見分ける。肩関節外転は座位で約90°外転位を保持させ、肘のすぐ上(上腕骨遠位)に上から下へ抵抗を加えるのが標準で、図はこれを正しく描いている。肩甲骨挙上は座位で後方から両肩の上(僧帽筋上部・肩峰)に手を置き、下制方向へ抵抗するが、図は上腕を握って引き下げており抵抗部位が違う。肘関節伸展の段階5・4は腹臥位で肩を90°外転し前腕を垂らした肢位で行い、前腕に屈曲方向の抵抗を加えるが、図は検査者が上肢を支えた重力除去肢位で、段階2を確かめる検査になっている。股関節屈曲の段階5・4は端座位で大腿遠位に下方(伸展方向)の抵抗を加えるもので、図の背臥位はDanielsでは段階1・0を確かめる肢位である。股関節外旋は端座位で下腿を内側へ振らせる運動だから、抵抗は足関節部を外方へ押し戻す向きに加えるが、図の矢印は内方を向き内旋の検査になっている。以上より、標準の検査を正しく示しているのは肩関節外転(選択肢2)である。
| 段階 | 呼称 | 判定 |
|---|---|---|
| 5 | Normal | 抗重力・全可動域+最大抵抗に抗して保持 |
| 4 | Good | 抗重力・全可動域+中等度〜強い抵抗に抗す |
| 3 | Fair | 抗重力・全可動域を抵抗なしで自動運動 |
| 2 | Poor | 除重力位で全可動域を自動運動 |
| 1 | Trace | 筋収縮を触知するが関節運動なし |
| 0 | Zero | 筋収縮を認めない |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。