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理由で解く 臨床医学総論

Q28H009 衛生学

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題9
問題
1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)で提唱された性と生殖に関する概念はどれか。
選択肢
1 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
2 プライマリ・ヘルス・ケア
3 ヘルスプロモーション
4 ファミリー・プランニング
解答
正解1(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)
解説

1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)で提唱された性と生殖に関する概念は、リプロダクティブ・ヘルス/ライツである。会議名と概念の対応を問う問題である。

リプロダクティブ・ヘルス/ライツは「性と生殖に関する健康と権利」と訳され、産む・産まない、いつ何人産むかを自分で決められること、そのために必要な情報とサービスを得られることを含む考え方である。プライマリ・ヘルス・ケアはアルマ・アタ宣言(1978年)、ヘルスプロモーションはオタワ憲章(1986年)と結び付くので、この2つはまず外れる。残るのはリプロダクティブ・ヘルス/ライツとファミリー・プランニング(家族計画)だが、家族計画は出産の時期や子どもの数を計画する取り組みとしてカイロ会議より前から行われてきたもので、人口の抑制という国や社会の側の目的で語られることが多かった。カイロ会議の新しさは、その発想を、産む・産まない、いつ何人産むかを個人(とくに女性)が自ら決める権利として捉え直した点にある。この「誰が決めるのか」という転換が本問の要であり、新たに提唱された概念として選ぶのはリプロダクティブ・ヘルス/ライツである。

✓ 1. 正しい
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)で提唱された、性と生殖に関する健康と権利の概念である。正しい。
✗ 2. 誤り
プライマリ・ヘルス・ケア
プライマリ・ヘルス・ケアの概念を定めたのは1978年のアルマ・アタ宣言である。カイロ会議で提唱された概念ではない。
✗ 3. 誤り
ヘルスプロモーション
ヘルスプロモーション(健康増進)を提示したのは1986年のオタワ憲章である。健康を「生活の資源」と位置づけ、人々が自らの健康をコントロールし改善できるようにする過程と定義した。カイロ会議の概念ではない。
✗ 4. 誤り
ファミリー・プランニング
ファミリー・プランニング(家族計画)は出産の時期や子どもの数を計画する取り組みを指す語で、カイロ会議より前から行われてきた。カイロ会議は、その取り組みを女性自身の健康と自己決定の権利という枠組みで捉え直した点が新しく、会議で新たに提唱された概念として問われているのは選択肢1である。
ポイント
  • リプロダクティブ・ヘルス/ライツ=性と生殖に関する健康と権利。1994年の国際人口開発会議(カイロ会議)で提唱。
  • アルマ・アタ宣言(1978年)=プライマリ・ヘルス・ケア、オタワ憲章(1986年)=ヘルスプロモーション。
  • 家族計画(ファミリー・プランニング)はカイロ会議より前からある取り組み。カイロ会議はそれを、産む・産まないを個人(とくに女性)が決める権利として捉え直した点が新しい。
  • 国際保健の概念は「会議・文書」と「概念」の一対一対応で覚える。
  • 重要用語: リプロダクティブ・ヘルス/ライツ, 国際人口開発会議, カイロ会議, プライマリ・ヘルス・ケア, ヘルスプロモーション を正確に理解しておくこと。
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