学習トップ / 理由で解く 臨床医学総論 / 医療概論・衛生学・関係法規 第2章 ▸ 2. 健康の保持増進と疾病予防 / Q19A008

理由で解く 臨床医学総論

Q19A008 衛生学

出典:あマ指 第19回(2011) 問題8
問題
二次予防で改善されないのはどれか。
選択肢
1 罹患率
2 有病率
3 生存率
4 致命率
解答
正解1(罹患率)
解説

二次予防は早期発見・早期治療であり、新たな発病そのものを減らすわけではない。したがって罹患率は改善されない。

罹患率は一定期間に新たに発病した人の割合を表す指標で、これを下げるのは発病そのものを防ぐ一次予防の役割である。二次予防は見つかった人を早く治療して予後を良くする働きをもつので、死亡が減れば生存率は上がり、致命率は下がる。有病率も、早期治療で治癒に至る人が増えればその分下がる。ただし有病率だけは、治癒に至らないまま生存期間が延びる場合にはかえって上がることもある。第19回の出題では有病率も改善される側に置かれているので、この設問では「新たな発病を減らすのは一次予防」という一点で罹患率を選ぶ。

✓ 1. 誤り
罹患率
新たに発病する人の割合を示す指標であり、これを下げるのは発病そのものを防ぐ一次予防の役割である。早期に見つけても発病した事実は変わらないため、二次予防では改善されない。
✗ 2. 正しい
有病率
ある時点で病気をもっている人の割合を示す指標で、早期治療で治癒に至る人が増えれば下がる。第19回の出題では改善される側に置かれた。
✗ 3. 正しい
生存率
早期に治療できれば死亡が減るため、生存率は上がる。二次予防が予後を良くする働きをそのまま表す指標である。
✗ 4. 正しい
致命率
その疾病にかかった人のうち死亡する割合を示す指標で、早期治療で死亡が減れば下がる。分母は発病した人なので、早く見つけて治療するほど値は小さくなる。
ポイント
  • 罹患率=一定期間に新たに発病した人の割合。これを下げるのは一次予防の役割で、二次予防では改善されない。
  • 早期治療で死亡が減れば生存率は上がり、致命率は下がる。ここは機序でそのまま言い切れる。
  • 有病率は早期治療で治癒に至る人が増えれば下がる。第19回の出題では改善される側に置かれた。
  • ただし治癒に至らず生存期間だけが延びると有病率はかえって上がることもあるため、有病率だけは方向を単純化しすぎない。
  • 重要用語: 罹患率, 有病率, 生存率, 致命率 を正確に理解しておくこと。
比較表
指標意味二次予防との関係
罹患率一定期間に新たに発病した人の割合改善されない(下げるのは一次予防)
有病率ある時点で病気をもっている人の割合治癒が増えれば下がる(第19回の出題では改善される側。理論上は上がる場合もある)
生存率一定期間生存している人の割合早期治療で死亡が減れば上がる
致命率その疾病にかかった人のうち死亡する割合早期治療で死亡が減れば下がる
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