学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1487

理由で解く 臨床医学各論

Q1487 その他の領域

出典:あマ指 第29回(2021) 問題58
問題
うつ病の特徴的な症状でないのはどれか。
選択肢
1 記憶障害
2 自殺企図
3 焦燥
4 無価値観
解答
正解1(記憶障害)
解説
✓ 1. 誤り
記憶障害
記憶障害はうつ病の特徴的な症状ではなく、認知症の中核症状である。認知症では近時記憶障害から始まり進行性に悪化するが、うつ病では意識障害や著明な記憶障害・知能障害を呈することはない。ただし、うつ病でも集中力低下に伴う見かけ上の記憶力低下(仮性認知症)が生じることがあるが、これは記憶障害とは区別される。
✗ 2.
自殺企図
✗ 正しい。自殺企図はうつ病の重要な症状であり、自殺のリスク評価はうつ病診療において最も重要な事項の一つである。うつ病の診断基準9項目に「自殺念慮や企図」が含まれており、重症例では実際に自殺行動に至ることがある。
✗ 3.
焦燥
✗ 正しい。焦燥(焦燥感・イライラ)はうつ病の特徴的症状の一つであり、精神運動性の変化として現れる。落ち着きのなさや不安を伴い、じっとしていられない状態となる。うつ病の診断基準にも「焦燥または制止」として含まれている。
✗ 4.
無価値観
✗ 正しい。無価値観(自分は価値がない存在だと感じる)はうつ病の特徴的な認知症状であり、過度の罪悪感(罪責感)とともにみられる。うつ病の診断基準にも「無価値観や過度の罪悪感」として含まれている。
ポイント
  • 記憶障害は認知症の中核症状であり、うつ病の特徴的症状ではない。意識障害、著明な記憶障害や知能障害を呈することはない。
  • うつ病の診断基準9項目を正確に覚えることが重要:抑うつ気分、興味喜びの喪失、食欲・体重の異常、睡眠障害、焦燥または制止、易疲労性・意欲低下、無価値観・罪責感、思考力・集中力の減退、自殺念慮・企図。
  • うつ病でも集中力低下に伴い見かけ上の記憶力低下(仮性認知症)が生じることがあるが、真の記憶障害(認知症)とは病態が異なり区別される。
  • 重要用語: うつ病、記憶障害、認知症、仮性認知症、無価値観 を正確に理解しておくこと。
比較表
うつ病の診断基準(主要9項目) 含まれない症状
抑うつ気分 記憶障害(認知症の症状)
興味・喜びの喪失 幻覚(統合失調症の症状)
食欲・体重の異常 自我障害(統合失調症の症状)
睡眠障害
焦燥または制止
易疲労性・意欲低下
無価値観・罪責感
思考力・集中力の減退
自殺念慮・企図
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題58|うつ病の特徴的な症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題58|うつ病の特徴的な症状でないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手