学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1480

理由で解く 臨床医学各論

Q1480 その他の領域

出典:あマ指 第15回(2007) 問題80
問題
疾患と症状の組み合わせで正しいのはどれか。
選択肢
1 神経性食思不振症 ― 無月経
2 統合失調症 ― せん妄
3 神経症 ― 幻聴
4 うつ病 ― 自我障害
解答
正解1(神経性食思不振症 ― 無月経)
解説
✓ 1. 正しい
神経性食思不振症 ― 無月経
神経性食思不振症(神経性やせ症)では極度の食事制限による著しい低体重と栄養不良により、視床下部-下垂体-卵巣系の機能が抑制され、エストロゲン分泌が低下して無月経をきたす。無月経は神経性食欲不振症の主要な身体症状の一つであり、やせ・食行動異常とともに診断の重要な手がかりとなる。好発年齢は12〜25歳で、99%が女性である。
✗ 2. 誤り
統合失調症 ― せん妄
統合失調症の主症状は幻覚(特に幻聴)・妄想・自我障害(させられ体験)などの陽性症状と、感情の平板化・意欲の欠如などの陰性症状である。せん妄は意識障害の一つであり、統合失調症とは異なる病態である。
✗ 3. 誤り
神経症 ― 幻聴
神経症の主症状は不安、恐怖、強迫、心気、抑うつなどの精神症状であり、重篤な精神症状はなく病識がある点が精神病圏と異なる。幻聴は統合失調症の陽性症状であり、神経症ではみられない。
✗ 4. 誤り
うつ病 ― 自我障害
自我障害(させられ体験、思考奪取、思考吹入、つつ抜け体験など)は統合失調症に特徴的な症状であり、シュナイダーの一級症状に含まれる。うつ病の主症状は抑うつ気分・興味喜びの喪失であり、自我障害は認められない。
ポイント
  • 神経性食思不振症では栄養不良による視床下部-下垂体-卵巣系の機能低下から無月経をきたす。好発年齢は12〜25歳で99%が女性であり、やせ・食行動異常・無月経が主要症状である。
  • 統合失調症の特徴的症状は幻覚(特に幻聴)・妄想・自我障害であり、せん妄(意識障害)は統合失調症の症状ではない。統合失調症では意識は清明である。
  • 神経症では病識があり現実吟味力が保持される点が精神病圏と異なる。幻聴は統合失調症の陽性症状であり、神経症ではみられない。また、自我障害はうつ病ではなく統合失調症に特徴的である。
  • 重要用語: 神経性食思不振症、無月経、統合失調症、自我障害、神経症 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 正しい組合せ(特徴的症状)
神経性食思不振症 無月経、やせ、食行動異常
統合失調症 幻覚(幻聴)、妄想、自我障害
神経症 不安、恐怖、強迫、心気
うつ病 抑うつ気分、興味喜びの喪失、自殺念慮
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題80|疾患と症状の組み合わせで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題80|疾患と症状の組み合わせで正しいのはどれか。
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