学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1478

理由で解く 臨床医学各論

Q1478 その他の領域

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題88
問題
疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ヒステリー ― 自殺念慮
2 躁うつ病 ― 過呼吸発作
3 不安神経症 ― 感情の高揚
4 統合失調症 ― 自我障害
解答
正解4(統合失調症 ― 自我障害)
解説
✗ 1. 誤り
ヒステリー ― 自殺念慮
ヒステリー(転換性障害/解離性障害)の主症状は失立・失歩・失声などの転換症状や、健忘・遁走・多重人格などの解離症状であり、自殺念慮はうつ病に特徴的な症状である。ヒステリーでは心理的葛藤が身体症状に転換されるのが特徴で、病識がある点が精神病圏と異なる。
✗ 2. 誤り
躁うつ病 ― 過呼吸発作
躁うつ病(双極性障害)の主症状は気分の高揚(躁状態)と抑うつ気分(うつ状態)の周期的変動である。過呼吸発作は過換気症候群やパニック障害に関連する症状であり、躁うつ病の主症状ではない。躁うつ病の躁状態では多弁・多動・誇大妄想などがみられる。
✗ 3. 誤り
不安神経症 ― 感情の高揚
不安神経症(全般性不安障害)の主症状は理由のない強い不安、パニック発作、動悸、発汗などであり、感情の高揚は躁病に特徴的な症状である。不安神経症では症状の背景に心理的要因があり、現実吟味力は保持されている。
✓ 4. 正しい
統合失調症 ― 自我障害
統合失調症では自我障害が特徴的にみられる。自我障害とは自我の境界が曖昧になる症状であり、させられ体験(作為体験)、思考奪取(考えが抜き取られる)、思考吹入(考えを吹き込まれる)、つつ抜け体験(思考伝播)などが含まれる。も「自我障害(つつ抜けや、させられ体験)」が統合失調症の精神病症状として記載されている。
ポイント
  • 統合失調症の自我障害(させられ体験、思考奪取、思考吹入、つつ抜け体験)はシュナイダーの一級症状に含まれ、診断上極めて重要な症状である。
  • ヒステリーの主症状は転換症状(失立・失歩・失声)と解離症状であり、自殺念慮はうつ病に特徴的。躁うつ病は気分の周期的変動が主症状で、過呼吸発作は含まれない。
  • 各精神疾患と特徴的症状の正しい組合せを覚えることが国試対策の基本であり、誤った組合せのパターンも把握しておく。
  • 重要用語: 統合失調症、自我障害、させられ体験、転換症状、双極性障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 特徴的症状 含まれない症状
ヒステリー 転換症状、解離症状 自殺念慮(うつ病)
躁うつ病 躁状態・うつ状態の変動 過呼吸発作(過換気症候群)
不安神経症 不安、パニック発作 感情の高揚(躁病)
統合失調症 自我障害、幻覚、妄想 -
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題88|疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題88|疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。
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