学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ H. 精神科疾患 / Q1466

理由で解く 臨床医学各論

Q1466 その他の領域

出典:あマ指 第16回(2008) 問題90
問題
強迫神経症に特徴的な症状はどれか。
選択肢
1 外界が生き生きと感じられない。
2 何度も戸締まりを確認する。
3 一人で電車に乗ることができない。
4 物事に集中できない。
解答
正解2(何度も戸締まりを確認する)
解説
✗ 1. 誤り
外界が生き生きと感じられない。
外界が生き生きと感じられない状態は離人症(離人感)の症状であり、解離性障害に分類される。現実感の喪失や自分自身が非現実的に感じられる離人感が特徴的で、強迫神経症の症状ではない。
✓ 2. 正しい
何度も戸締まりを確認する。
何度も戸締まりを確認する行為は、強迫神経症(強迫性障害/OCD)における典型的な強迫行為(確認強迫)である。強迫神経症では、自分でも不合理と分かっていても特定の考え(強迫観念)が繰り返し浮かび、それに伴う不安を軽減するために確認・手洗い・数えるなどの儀式的行為(強迫行為)を繰り返す。戸締まり確認、ガス栓確認、手洗いの反復などが代表的な強迫行為である。
✗ 3. 誤り
一人で電車に乗ることができない。
一人で電車に乗ることができないのは、広場恐怖症(パニック障害に伴うことが多い)の症状である。閉鎖空間や逃げ場のない状況に対する恐怖から回避行動をとるもので、強迫神経症とは異なる病態である。
✗ 4. 誤り
物事に集中できない。
物事に集中できないのは、注意欠如・多動症(ADHD)やうつ病など複数の疾患にみられる非特異的症状であり、強迫神経症に特徴的な症状ではない。強迫神経症では強迫観念に囚われることで結果的に集中が妨げられることはあるが、集中困難自体は特徴的症状ではない。
ポイント
  • 強迫神経症の主症状は強迫観念(不合理な考えが反復して浮かぶ)と強迫行為(確認・手洗い・数えるなどの儀式的行為の反復)である。
  • 確認強迫(戸締まり・ガス栓の反復確認)は強迫行為の代表的な例である。
  • 鑑別:離人症(現実感の喪失)、広場恐怖症(閉鎖空間の回避)、ADHD(集中困難)とは区別する。
  • 重要用語: 強迫神経症、強迫観念、強迫行為、確認強迫、離人症、広場恐怖症 を正確に理解しておくこと。
比較表
神経症の種類 主な症状 特徴
強迫神経症 強迫観念・強迫行為 不合理と分かっていても反復する
不安神経症(パニック障害) パニック発作・予期不安 突然の動悸・呼吸困難・死の恐怖
恐怖症(広場恐怖など) 特定状況への恐怖・回避 対象を避ける回避行動が中心
離人神経症 離人感・現実感喪失 自分や外界が非現実的に感じる
ヒステリー(転換性障害) 運動麻痺・感覚障害 器質的原因のない身体症状
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題90|強迫神経症に特徴的な症状はどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題90|強迫神経症に特徴的な症状はどれか。
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