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理由で解く 臨床医学各論

Q1427 その他の領域

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題89
問題
「55歳の男性。強度近視。夕方デスクワーク中、右眼で黒く動く小さな糸くず状のものが見えた。」該当する症状はどれか。
選択肢
1 霧視
2 複視
3 飛蚊症
4 光視症
解答
正解3(飛蚊症)
解説
✗ 1. 誤り
霧視
霧視は視界がかすんで曇ったように見える症状であり、白内障や角膜疾患、緑内障急性発作などで生じる。糸くず状の浮遊物が見える飛蚊症とは異なる症状である。
✗ 2. 誤り
複視
複視は一つの物体が二重に見える症状であり、外眼筋の麻痺や脳神経障害(動眼神経・滑車神経・外転神経)で生じる。糸くず状のものが見える飛蚊症とは全く異なる。
✓ 3. 正しい
飛蚊症
飛蚊症は硝子体の混濁や変性により、透明なゲル状の硝子体内に生じた浮遊物の影が網膜に映ることで、黒い点や糸くず状のものが視野内を動いて見える症状である。加齢や強度近視で生じやすく、多くは生理的(加齢による硝子体変性)であるが、網膜剥離や硝子体出血、ブドウ膜炎の前駆症状として現れることもあり、急激な増悪には注意が必要である。
✗ 4. 誤り
光視症
光視症は暗い場所で光の閃光やチカチカした光が見える症状であり、硝子体が網膜を牽引する際や片頭痛の前兆として生じる。飛蚊症とは別の症状である。
ポイント
  • 「黒く動く糸くず状のもの」は飛蚊症の典型的な訴えであり、硝子体の混濁や変性により浮遊物の影が網膜に映ることで生じる。
  • 加齢や強度近視による生理的なものが多いが、急激な増悪は網膜剥離や硝子体出血の前駆症状の可能性があり、緊急の精査が必要。
  • 霧視(かすみ)・複視(二重に見える)・光視症(閃光)との違いを正確に区別する。
  • 重要用語: 飛蚊症, 硝子体混濁, 網膜剥離, 霧視, 複視 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状名 見え方 主な原因
飛蚊症 糸くず・黒点の浮遊 硝子体変性、網膜剥離
霧視 視界のかすみ 白内障、角膜疾患
複視 物が二重に見える 外眼筋麻痺、脳神経障害
光視症 閃光が見える 硝子体の網膜牽引、片頭痛
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題89|「55歳の男性。強度近視。夕方デスクワーク中、右眼で黒く動く小さな糸くず状のものが見えた。」該当する症状はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題89|「55歳の男性。強度近視。夕方デスクワーク中、右眼で黒く動く小さな糸くず状のものが見えた。」該当する症状はどれか。
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