学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ E. 皮膚科疾患 / Q1406

理由で解く 臨床医学各論

Q1406 その他の領域

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題49
問題
アトピー性皮膚炎について正しいのはどれか。
選択肢
1 主にⅡ型アレルギーが関与する。
2 四肢の伸側に好発する。
3 皮膚のバリア機能が亢進している。
4 スキンケアが重要である。
解答
正解4(スキンケアが重要である)
解説
✗ 1. 誤り
主にⅡ型アレルギーが関与する。
アトピー性皮膚炎は主にI型(即時型)アレルギーが関与しており、II型アレルギー(細胞障害型)ではない。IgE値の上昇やI型アレルギー機序の関与がある。II型アレルギーはIgG・IgMが関与する細胞障害型であり、自己免疫性溶血性貧血や不適合輸血反応に関与する。
✗ 2. 誤り
四肢の伸側に好発する。
アトピー性皮膚炎が四肢の伸側に好発するのは乳児期の特徴であり、幼児期以降・成人では四肢の屈側(肘窩・膝窩)に好発する。幼少児期(4~10歳頃): 頸部や関節窩などに苔癬化局面ができる、全体として屈側病変が特徴的である。
✗ 3. 誤り
皮膚のバリア機能が亢進している。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能は低下している(亢進ではない)。フィラグリン遺伝子の異常やセラミドの減少により角質層のバリア機能が障害され、経皮水分蒸散量(TEWL)が増加し、アレルゲンの侵入が容易になる。バリア機能低下が病態の重要な要素である。
✓ 4. 正しい
スキンケアが重要である。
アトピー性皮膚炎ではスキンケア(保湿ケア)が治療の基本として重要である。日常の生活環境や全身の清潔を保つことが大切である。保湿剤やステロイド外用薬を適宜使用し。皮膚のバリア機能が低下しているため、保湿剤の定期的な塗布により皮膚を保護し、アレルゲンの侵入を防ぎ、症状の改善・再燃予防を図ることが重要である。
ポイント
  • アトピー性皮膚炎ではスキンケア(保湿ケア)が治療の基本であり、皮膚バリア機能が低下しているため保湿による皮膚保護が重要である。
  • I型アレルギー(IgE介在型)が関与し、幼児期以降は四肢屈側(肘窩・膝窩)に好発する。乳児期の伸側病変との違いに注意。
  • 罹患率は学童で6~8%、一般人口で1~3%と高頻度であり、思春期頃までに軽快することが多いが成人まで持ち越すこともある。
  • 重要用語: アトピー性皮膚炎, スキンケア, バリア機能低下, I型アレルギー, 屈側好発 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 正しい内容 誤りの選択肢
アレルギー型 I型(即時型、IgE介在性) II型(細胞障害型)
好発部位(幼児期以降) 四肢屈側(肘窩・膝窩) 四肢伸側
バリア機能 低下(フィラグリン異常等) 亢進
治療の基本 スキンケア+ステロイド外用薬
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題49|アトピー性皮膚炎について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題49|アトピー性皮膚炎について正しいのはどれか。
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