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理由で解く 臨床医学各論

Q1384 その他の領域

出典:あマ指 第24回(2016) 問題58
問題
子宮内膜症について正しいのはどれか。
選択肢
1 月経痛を起こしやすい。
2 不妊の原因として頻度は低い。
3 卵巣に病変がみられることは少ない。
4 ホルモン補充療法が行われる。
解答
正解1(月経痛を起こしやすい)
解説
✓ 1. 正しい
月経痛を起こしやすい。
子宮内膜症は子宮内膜組織が子宮外に存在し、月経周期に応じて出血・炎症を繰り返す疾患である。異所性内膜が月経時に出血するため強い月経痛(月経困難症)を呈し、これが最も特徴的な症状である。進行すると月経時以外にも慢性骨盤痛や性交痛がみられるようになる。
✗ 2. 誤り
不妊の原因として頻度は低い。
子宮内膜症は不妊の原因として非常に重要であり、頻度は低くない。子宮内膜症患者の約30〜50%に不妊が合併するとされ、骨盤内癒着や卵管閉塞、卵巣機能障害などが不妊の機序となる。
✗ 3. 誤り
卵巣に病変がみられることは少ない。
卵巣は子宮内膜症の好発部位の一つであり、卵巣に病変がみられることは多い。卵巣にチョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)を形成することが特徴的で、古い血液が貯留して暗褐色のチョコレート様の内容液となる。
✗ 4. 誤り
ホルモン補充療法が行われる。
子宮内膜症の治療にはGnRHアゴニスト(偽閉経療法)や低用量ピル(LEP)、ジエノゲストなどのホルモン療法が行われるが、ホルモン補充療法(HRT)とは異なる。HRTは更年期障害の治療に用いるもので、むしろエストロゲン投与は子宮内膜症を悪化させうる。
ポイント
  • 子宮内膜症の3大特徴: 月経困難症(月経痛)、不妊(30〜50%に合併)、チョコレート嚢胞(卵巣が好発部位)。いずれも頻度が高い。
  • 治療はGnRHアゴニスト(偽閉経療法)、低用量ピル(LEP)、ジエノゲストなどであり、ホルモン補充療法(HRT)とは全く異なる。HRTはエストロゲンを補充するため内膜症を悪化させうる。
  • 月経時に異所性内膜も出血・炎症を起こすため、月経を重ねるごとに骨盤内癒着が進行し症状が増悪する。
  • 重要用語: 子宮内膜症, 月経困難症, チョコレート嚢胞, 不妊, GnRHアゴニスト を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 内容
病態 子宮内膜組織が子宮外に存在
好発部位 卵巣、ダグラス窩、腹膜
主要症状 月経困難症、不妊、性交痛
特徴的病変 チョコレート嚢胞(卵巣)
治療法 GnRHアゴニスト、LEP、ジエノゲスト
誤りやすい点 HRT(ホルモン補充療法)は不適切
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題58|子宮内膜症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題58|子宮内膜症について正しいのはどれか。
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