学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ D. 婦人科疾患 / Q1367

理由で解く 臨床医学各論

Q1367 その他の領域

出典:あマ指 第1回(1993) 問題79
問題
乳癌で正しいのはどれか。
選択肢
1 未婚者より既婚者に多い。
2 腫瘤は無痛性である。
3 皮膚癌の一種である。
4 転移しない。
解答
正解2(腫瘤は無痛性である)
解説
✗ 1. 誤り
未婚者より既婚者に多い。
乳癌は既婚者より未婚者・未産婦に多く認められる。授乳経験がないことや出産経験がないことがリスク因子とされており、妊娠・授乳によるホルモン環境の変化が乳腺組織に保護的に働くと考えられている。初産年齢が高いこともリスク因子である。
✓ 2. 正しい
腫瘤は無痛性である。
乳癌の腫瘤は一般に無痛性の硬い腫瘤として触知される。痛みを伴わないため、患者自身が発見しても放置してしまうことがあり、早期発見を困難にする一因となっている。硬く境界不明瞭で可動性が制限されることが特徴である。
✗ 3. 誤り
皮膚癌の一種である。
乳癌は乳腺の上皮細胞から発生する腺癌であり、皮膚癌(表皮や皮膚付属器から発生する癌)とは異なる組織型である。ただし進行すると皮膚に浸潤し、えくぼ症状やオレンジピール様皮膚変化を呈することがある。
✗ 4. 誤り
転移しない。
乳癌はリンパ行性・血行性に転移しやすい悪性腫瘍である。腋窩リンパ節への転移が多く、遠隔転移として肺・骨・肝臓・脳などに転移を起こす。骨転移による疼痛や病的骨折、肺転移による呼吸困難などが問題となる。
ポイント
  • 乳癌の腫瘤は無痛性で硬く境界不明瞭であり、早期発見には定期的な自己検診や乳房撮影(マンモグラフィ)が重要
  • リスク因子の理解:未婚・未産婦・授乳経験なし・初産年齢が高い・家族歴・エストロゲン暴露期間が長いことなど
  • 組織学的分類:乳腺上皮から発生する腺癌であり皮膚癌ではない
  • 転移様式:腋窩リンパ節転移、遠隔転移(骨・肺・肝・脳)を起こしやすい
  • 重要用語: 乳癌, 無痛性腫瘤, 未産婦, 遠隔転移, 腺癌 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 乳癌の特徴
好発 未婚・未産婦・授乳経験なし
腫瘤 無痛性・硬い・境界不明瞭
組織型 腺癌(乳腺上皮由来)
転移先 腋窩リンパ節、骨、肺、肝、脳
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題79|乳癌で正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題79|乳癌で正しいのはどれか。
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