学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ C. 麻酔科 / Q1358

理由で解く 臨床医学各論

Q1358 その他の領域

出典:あマ指 第8回(2000) 問題91
問題
意識が消失する麻酔法はどれか。
選択肢
1 脊椎麻酔
2 硬膜外麻酔
3 表面麻酔
4 吸入麻酔
解答
正解4(吸入麻酔)
解説
✗ 1. 誤り
脊椎麻酔
脊椎麻酔(脊髄クモ膜下麻酔)はクモ膜下腔に局所麻酔薬を注入して脊髄神経の前根・後根を可逆的に遮断する局所麻酔法である。鎮痛と筋弛緩を得る麻酔法、下半身の知覚・運動は遮断されるが意識は保たれる。下腹部・会陰・下肢の手術に適する。
✗ 2. 誤り
硬膜外麻酔
硬膜外麻酔は硬膜外腔に局所麻酔薬を注入して脊髄神経伝達を可逆的に遮断する局所麻酔法である。局所麻酔薬を脊髄や末梢神経に作用させ、局所の無痛状態を作り出す麻酔である。意識の消失はない。頸部から会陰部まで幅広い範囲に適用可能で、カテーテル留置による持続的な術後鎮痛にも利用される。
✗ 3. 誤り
表面麻酔
表面麻酔は皮膚や粘膜(目・鼻腔・口腔・気管・気管支など)に局所麻酔薬を塗布または噴霧して行う局所麻酔法である。貼付法・塗布法・噴霧法・含嗽法・滴下法の5種類がある。意識にはまったく影響しない。内視鏡検査の前処置(含嗽法)や眼科処置(滴下法)などに用いられる。
✓ 4. 正しい
吸入麻酔
吸入麻酔は揮発性麻酔薬(セボフルラン、イソフルラン)やガス性麻酔薬(亜酸化窒素)を麻酔器回路から吸入させ、肺胞表面から動脈血に入り脳・脊髄に作用して意識を消失させる全身麻酔法である。吸入麻酔は導入は遅いが、投与を中止するとすみやかに呼気から麻酔薬が排泄されるため、麻酔深度の調節性は静脈麻酔より優れている。
ポイント
  • 全身麻酔(吸入麻酔・静脈麻酔)では意識が消失し、局所麻酔(脊椎麻酔・硬膜外麻酔・表面麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔)では意識が保たれる。
  • 表面麻酔の5つの方法: 貼付法(リドカインテープ)、塗布法(綿棒で塗布)、噴霧法(スプレー)、含嗽法(内視鏡前)、滴下法(点眼)。
  • 吸入麻酔薬: セボフルラン(最もよく使用、気道刺激性少、小児の緩徐導入に適)、イソフルラン(気道刺激性あり)、亜酸化窒素(鎮痛作用あり、気胸・イレウスでは禁忌)。
  • 重要用語: 吸入麻酔、全身麻酔、意識消失、表面麻酔、局所麻酔 を正確に理解しておくこと。
比較表
吸入麻酔薬 種類 鎮痛作用 気道刺激性 特徴
亜酸化窒素(笑気) ガス性 あり なし 閉鎖腔拡大(気胸・イレウス禁忌)
セボフルラン 揮発性 なし なし 最も使用頻度高、小児の緩徐導入に適
イソフルラン 揮発性 なし あり 喉頭痙攣のリスク、小児の緩徐導入に不適
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題91|意識が消失する麻酔法はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題91|意識が消失する麻酔法はどれか。
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