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理由で解く 臨床医学各論

Q1307 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題77
問題
「40歳の女性。数年前より手指のこわばりを自覚していた。最近、症状の増悪と手指の関節痛、腫脹が認められ来院した。冷たいものに触ると手指が白くなることがある。検査では抗トポイソメラーゼI抗体(抗Scl-70)が陽性であった。」本症例の手指の所見はどれか。
選択肢
1 ゴットロン徴候
2 ばち指
3 レイノー現象
4 スプーン状爪
解答
正解3(レイノー現象)
解説
✗ 1. 誤り
ゴットロン徴候
ゴットロン徴候は皮膚筋炎でみられる手指関節背面の紫紅色丘疹(落屑を伴う紅斑)であり、全身性硬化症の特徴的所見ではない。皮膚筋炎では近位筋の筋力低下とともにこの皮疹がみられる。
✗ 2. 誤り
ばち指
ばち指(太鼓ばち指)は慢性呼吸器疾患(肺線維症、肺癌など)や先天性チアノーゼ型心疾患でみられる指先の膨大で、全身性硬化症の特徴的所見ではない。
✓ 3. 正しい
レイノー現象
本症例の「冷たいものに触ると手指が白くなる」という記述はレイノー現象そのものである。レイノー現象は寒冷刺激やストレスにより手指の細小血管が攣縮し、白色→暗紫色→紅潮と色調が変化する現象である。全身性硬化症では90%以上の患者にみられ、しばしば初発症状となる。抗Scl-70抗体陽性は全身性硬化症を確定する特異的マーカーである。
✗ 4. 誤り
スプーン状爪
スプーン状爪(匙状爪、コイロニキア)は鉄欠乏性貧血で特徴的にみられる爪の変形であり、全身性硬化症とは関連しない。
ポイント
  • 「冷たいものに触ると手指が白くなる」はレイノー現象を示す典型的な問題文表現であり、見逃さないこと
  • レイノー現象は全身性硬化症の初発症状として最も多く、約90%以上の患者にみられる
  • 抗Scl-70抗体(抗トポイソメラーゼI抗体)は全身性硬化症に特異的な自己抗体である
  • 重要用語: レイノー現象, 全身性硬化症, 抗Scl-70抗体, 寒冷刺激, 血管攣縮 を正確に理解しておくこと。
比較表
手指の所見 関連疾患 特徴
レイノー現象 全身性硬化症 寒冷刺激で白→紫→紅と色調変化
ゴットロン徴候 皮膚筋炎 手指関節背面の紫紅色丘疹
ばち指 肺疾患・心疾患 指先の膨大、爪の彎曲
スプーン状爪 鉄欠乏性貧血 爪がスプーン状に陥凹
ソーセージ様手指 全身性硬化症(初期) 手指の浮腫性腫脹
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題77|「40歳の女性。数年前より手指のこわばりを自覚していた。最近、症状の増悪と手指の関節痛、腫脹が認められ来院した。冷たいものに触ると手指が白くなることがある。検査では抗トポイソメラーゼI抗体(抗Scl-70)が陽性であった。」本症例の手指の所見はどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題77|「40歳の女性。数年前より手指のこわばりを自覚していた。最近、症状の増悪と手指の関節痛、腫脹が認められ来院した。冷たいものに触ると手指が白くなることがある。検査では抗トポイソメラーゼI抗体(抗Scl-70)が陽性であった。」本症例の手指の所見はどれか。
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