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理由で解く 臨床医学各論

Q1288 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第19回(2011) 問題84
問題
進行性全身性硬化症について正しい記述はどれか。
選択肢
1 陰部潰瘍がみられる。
2 肺線維症を合併する。
3 蝶形紅斑が特徴的である。
4 出血傾向がみられる。
解答
正解2(肺線維症を合併する)
解説
✗ 1. 誤り
陰部潰瘍がみられる。
陰部潰瘍はベーチェット病の四大主症状の一つであり、全身性硬化症ではみられない。全身性硬化症の皮膚所見は皮膚硬化、指尖潰瘍、皮膚の色素沈着・脱失であり、粘膜の潰瘍性病変は本疾患の特徴ではない。
✓ 2. 正しい
肺線維症を合併する。
進行性全身性硬化症(強皮症)は皮膚の硬化と内臓病変を特徴とする自己免疫疾患で、肺線維症(間質性肺炎)を高頻度に合併する。労作時呼吸困難から始まり、進行すると安静時の呼吸不全に至る。死因の上位を占め予後を左右する重要な合併症である。
✗ 3. 誤り
蝶形紅斑が特徴的である。
蝶形紅斑(バタフライラッシュ)は全身性エリテマトーデス(SLE)の特徴的皮膚所見であり、全身性硬化症ではみられない。全身性硬化症の皮膚所見は皮膚の線維化・硬化であり、紅斑とは異なる病態である。
✗ 4. 誤り
出血傾向がみられる。
出血傾向は全身性硬化症の主要症状ではない。SLEでは血小板減少による出血傾向がみられることがあるが、全身性硬化症の主症状は皮膚硬化、レイノー現象、内臓線維化(食道・肺・腎)である。
ポイント
  • 全身性硬化症は肺線維症を高頻度に合併し、死因の上位を占める予後規定因子である。
  • 陰部潰瘍はベーチェット病、蝶形紅斑はSLE、出血傾向はSLE(血小板減少)に特徴的であり、混同しない。
  • 全身性硬化症の内臓病変として食道病変、肺線維症、腎クリーゼの3つが特に重要である。
  • 抗Scl-70抗体(びまん型)、抗セントロメア抗体(限局型/CREST症候群)が特徴的自己抗体である。
  • 重要用語: 肺線維症、レイノー現象、抗Scl-70抗体、腎クリーゼ を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 全身性硬化症 SLE ベーチェット病
皮膚所見 皮膚硬化、指尖潰瘍 蝶形紅斑 結節性紅斑
粘膜病変 食道病変(嚥下困難) 口腔内潰瘍 口腔・陰部潰瘍
肺病変 肺線維症(高頻度) 胸膜炎 まれ
血液所見 通常正常 汎血球減少 通常正常
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題84|進行性全身性硬化症について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題84|進行性全身性硬化症について正しい記述はどれか。
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