学習トップ理由で解く 臨床医学各論第7章 ▸ E. その他の代謝異常症 / Q0599

理由で解く 臨床医学各論

Q0599 代謝・栄養疾患

出典:あマ指 第19回(2011) 問題85
問題
ビタミンとその欠乏症について正しい組合せはどれか。
選択肢
1 ビタミンB1 ― 口角炎
2 ビタミンB2 ― 脚気
3 ビタミンC ― 血友病
4 ビタミンD ― くる病
解答
正解4(ビタミンD-くる病)
解説
✗ 1. 誤り
ビタミンB1 ― 口角炎
ビタミンB1(チアミン)欠乏で生じるのは脚気であり、口角炎ではない。脚気では末梢神経障害(感覚障害・筋力低下)、心不全(脚気心)、浮腫がみられる。また、重症例ではウェルニッケ脳症(意識障害・眼球運動障害・失調)を合併する。口角炎はビタミンB2欠乏の代表的症状である。
✗ 2. 誤り
ビタミンB2 ― 脚気
ビタミンB2(リボフラビン)欠乏で生じるのは口角炎・口唇炎・舌炎・脂漏性皮膚炎であり、脚気ではない。ビタミンB2はフラビン酵素(FAD・FMN)の構成成分として酸化還元反応に関与しており、欠乏すると皮膚・粘膜の障害が前面に出る。脚気はビタミンB1欠乏の疾患であるため、B1とB2の欠乏症が入れ替わった誤りの選択肢である。
✗ 3. 誤り
ビタミンC ― 血友病
ビタミンC欠乏で生じるのは壊血病であり、血友病ではない。壊血病ではコラーゲン合成障害により歯肉出血・皮下出血・創傷治癒遅延がみられる。血友病は第VIII因子(血友病A)または第IX因子(血友病B)の遺伝的欠損による先天性凝固異常症であり、ビタミン欠乏とは無関係である。
✓ 4. 正しい
ビタミンD ― くる病
ビタミンDはカルシウムとリンの腸管からの吸収を促進し、骨の石灰化に不可欠な脂溶性ビタミンである。欠乏すると小児ではくる病(骨端軟骨の石灰化障害、O脚・X脚、肋骨念珠)、成人では骨軟化症(骨痛・筋力低下・病的骨折)を生じる。日光照射不足や吸収障害が欠乏の原因となる。
ポイント
  • ビタミンと欠乏症の正しい組合せ: B1→脚気、B2→口角炎・舌炎、C→壊血病、D→くる病(小児)/骨軟化症(成人)。国試頻出の組合せ問題であり、入れ替え選択肢に注意すること。
  • 壊血病と血友病はともに出血傾向を示すが、壊血病はビタミンC欠乏による後天性疾患、血友病は凝固因子の遺伝的欠損による先天性疾患であり、発症機序が全く異なる。
  • 重要用語: ビタミンD、くる病、骨軟化症、脚気、口角炎、壊血病、血友病 を正確に理解しておくこと。
比較表
ビタミン 欠乏症 特徴
B1 脚気、ウェルニッケ脳症 糖質代謝の補酵素(チアミンピロリン酸)
B2 口角炎、口唇炎、舌炎、脂漏性皮膚炎 酸化還元反応の補酵素(FAD・FMN)
B6 口角炎、末梢神経障害、貧血 アミノ酸代謝の補酵素
B12 巨赤芽球性貧血、ハンター舌炎、亜急性連合脊髄変性症 内因子と結合し回腸末端で吸収
ナイアシン ペラグラ(皮膚炎・下痢・認知症) 3Dの法則(Dermatitis, Diarrhea, Dementia)
葉酸 巨赤芽球性貧血、下痢、舌炎 DNA合成に必要
C 壊血病(歯肉出血・皮下出血・創傷治癒遅延) コラーゲン合成に必要
A 夜盲症、眼球乾燥、皮膚乾燥・角化 視覚・上皮組織の維持に必要
D くる病(小児)、骨軟化症(成人) Ca・Pの吸収促進、骨石灰化
E 溶血性貧血、神経障害 抗酸化作用
K 出血傾向、新生児メレナ 凝固因子(II, VII, IX, X)合成に必要
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題85|ビタミンとその欠乏症について正しい組合せはどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題85|ビタミンとその欠乏症について正しい組合せはどれか。
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