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理由で解く 臨床医学各論

Q1282 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第16回(2008) 問題87
問題
全身性硬化症について正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 嚥下困難をきたす。
3 レイノー現象はみられない。
4 肺線維症を合併しない。
解答
正解2(嚥下困難をきたす)
解説
✗ 1. 誤り
男性に多い。
全身性硬化症は女性に多く、男女比は1:7で35~55歳の中年女性に好発する。SLEほどの女性優位ではないが明らかに女性に多い疾患であり、男性に多いとする記述は誤りである。
✓ 2. 正しい
嚥下困難をきたす。
全身性硬化症(強皮症)は皮膚や内臓の線維化を特徴とし、食道下部2/3の平滑筋が線維化することで食道蠕動運動が低下し嚥下困難をきたす。下部食道括約筋の機能低下により逆流性食道炎も合併しやすく、消化管病変として最も頻度が高い。
✗ 3. 誤り
レイノー現象はみられない。
レイノー現象は全身性硬化症の約90%以上に出現する特徴的所見である。寒冷刺激やストレスにより手指が蒼白→チアノーゼ→発赤と三相性の色調変化を示し、初発症状となることも多い。
✗ 4. 誤り
肺線維症を合併しない。
肺線維症(間質性肺炎)は全身性硬化症の主要な合併症であり、進行すると呼吸不全をきたし予後を左右する。肺高血圧症も合併しうる。抗Scl-70抗体陽性のびまん型では特に肺線維症のリスクが高い。
ポイント
  • 全身性硬化症では食道線維化による嚥下困難が消化管病変として最も頻度が高い。
  • レイノー現象は90%以上にみられ、初発症状となることが多い。寒冷刺激で手指の三相性色調変化を示す。
  • 肺線維症は予後を左右する重要な合併症であり、抗Scl-70抗体陽性例で特にリスクが高い。
  • びまん型とCREST症候群(限局型)の2病型があり、抗体や予後が異なる。
  • 重要用語: 嚥下困難、レイノー現象、肺線維症、抗Scl-70抗体 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 びまん型(dcSSc) 限局型・CREST症候群(lcSSc)
皮膚硬化の範囲 体幹を含む広範囲 手指・顔面に限局
特徴的抗体 抗Scl-70(トポイソメラーゼI)抗体 抗セントロメア抗体
内臓病変 肺線維症、腎クリーゼ 肺高血圧症
予後 比較的不良 比較的良好
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題87|全身性硬化症について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題87|全身性硬化症について正しいのはどれか。
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