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理由で解く 臨床医学各論

Q1032 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第16回(2008) 問題86
問題
白血病の症状でないのはどれか。
選択肢
1 振戦
2 発熱
3 皮下出血
4 リンパ節腫脹
解答
正解1(振戦)
解説
✓ 1. 誤り
振戦
振戦は錐体外路系の障害(パーキンソン病など)や小脳障害でみられる不随意運動であり、白血病の症状ではない。白血病は造血器の悪性腫瘍であり、異常な白血球の増殖が正常造血を抑制することにより種々の血液学的異常を呈するが、神経系の不随意運動である振戦とは病態が異なる。
✗ 2.
発熱
✗ 正しい。白血病では正常な白血球の産生が抑制されて好中球減少をきたし、免疫機能が低下するため易感染性となり発熱がみられる。感染症は白血病の主要な合併症であり、死因ともなりうる。
✗ 3.
皮下出血
✗ 正しい。白血病では正常な巨核球・血小板の産生が抑制されて血小板減少をきたし、出血傾向を呈する。皮下出血(紫斑)、歯肉出血、鼻出血などがみられる。重症例では消化管出血や脳出血も起こりうる。
✗ 4.
リンパ節腫脹
✗ 正しい。白血病細胞がリンパ節に浸潤することによりリンパ節腫脹がみられる。全身性のリンパ節腫脹が特徴で、肝脾腫大を伴うことも多い。
ポイント
  • 白血病の三大症状:貧血(正常赤血球産生↓)、出血傾向(血小板↓)、発熱(好中球↓による易感染性)
  • 振戦は神経系の不随意運動であり、造血器疾患である白血病とは無関係
  • リンパ節腫脹、肝脾腫大は白血病細胞の浸潤によるもの
  • 重要用語: 白血病, 汎血球減少, 出血傾向, 易感染性, 振戦 を正確に理解しておくこと。
比較表
白血病の症状 原因 具体的所見
貧血 正常赤血球産生の抑制 全身倦怠感、息切れ、動悸
出血傾向 血小板産生の抑制 皮下出血(紫斑)、歯肉出血、鼻出血
発熱 好中球減少→易感染性 感染症の合併
リンパ節腫脹 白血病細胞の浸潤 全身性腫脹、肝脾腫大
振戦 ―(白血病と無関係) 神経系の不随意運動であり白血病では生じない
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題86|白血病の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題86|白血病の症状でないのはどれか。
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