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理由で解く 臨床医学各論

Q1278 リウマチ性疾患・膠原病

出典:あマ指 第13回(2005) 問題78
問題
ブドウ膜炎がみられないのはどれか。
選択肢
1 多発性硬化症
2 サルコイド-シス
3 梅毒
4 ベ-チェット病
解答
正解1(多発性硬化症)
解説
✓ 1. 誤り
多発性硬化症
多発性硬化症(MS)は中枢神経系の白質に多発性の脱髄巣を形成する自己免疫性疾患であり、ブドウ膜炎は通常みられない。MSの眼症状としては球後視神経炎(視力低下、眼球運動痛)が代表的であるが、これはブドウ膜の炎症ではなく視神経の脱髄によるものである。
✗ 2.
サルコイド-シス
✗ 正しい。サルコイドーシスでは非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が全身に形成され、眼病変としてブドウ膜炎が高頻度(約50~80%)にみられる。前部ブドウ膜炎(虹彩毛様体炎)が多く、両側性に好発し、診断基準にも含まれる重要な所見である。
✗ 3.
梅毒
✗ 正しい。梅毒(梅毒トレポネーマ感染症)では眼梅毒としてブドウ膜炎を合併することがある。特に第2期梅毒や第3期梅毒でみられ、前部・後部いずれのブドウ膜炎も起こりうる。先天性梅毒でも角膜実質炎とともにブドウ膜炎を認めることがある。
✗ 4.
ベ-チェット病
✗ 正しい。ベーチェット病ではブドウ膜炎が四大主症状の一つであり、再発性の前房蓄膿を伴う汎ブドウ膜炎が特徴的である。発作を繰り返すことで網膜萎縮を来し、失明の原因となりうるため、予後に関わる重要な症状である。
ポイント
  • ブドウ膜炎の三大原因疾患はベーチェット病、サルコイドーシス、原田病(Vogt-小柳-原田病)であり、梅毒もブドウ膜炎の原因となる。
  • 多発性硬化症の眼症状は視神経炎(球後視神経炎)であり、ブドウ膜炎とは病態が異なる。視神経炎は視神経の脱髄、ブドウ膜炎はブドウ膜(虹彩・毛様体・脈絡膜)の炎症である。
  • ベーチェット病の四大主症状は、口腔内アフタ性潰瘍、皮膚症状(結節性紅斑など)、ブドウ膜炎、外陰部潰瘍であり、HLA-B51との関連が知られている。
  • サルコイドーシスの三大臓器病変は、両側肺門リンパ節腫脹(BHL)、ブドウ膜炎、皮膚病変であり、血中ACE上昇や高Ca血症がみられる。
  • 重要用語: ブドウ膜炎、視神経炎、多発性硬化症、ベーチェット病 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 眼症状 病態 その他の特徴
ベーチェット病 汎ブドウ膜炎(前房蓄膿) 血管炎 口腔アフタ、陰部潰瘍
サルコイドーシス 前部ブドウ膜炎 肉芽腫性炎症 BHL、ACE上昇
梅毒 ブドウ膜炎 感染性炎症 硬性下疳、バラ疹
多発性硬化症 視神経炎 脱髄 多発性脱髄巣、再発寛解
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題78|ブドウ膜炎がみられないのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題78|ブドウ膜炎がみられないのはどれか。
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