学習トップ理由で解く 臨床医学各論第12章 ▸ A. リウマチ性疾患 / Q1264

理由で解く 臨床医学各論

Q1264 リウマチ性疾患・膠原病

出典:鍼灸 第24回(2016) 問題76
問題
「48歳の女性。2年前、左手のこわばりがみられ、その後、近位指節間関節から始まる左指の関節痛と腫れが生じ、さらに右指の関節も痛みだした。現在では、両側の手・膝関節にも関節炎がみられる。光過敏や嚥下障害はない。」本疾患でよくみられるのはどれか。
選択肢
1 ハンマー指
2 ヘバーデン結節
3 Z型変形
4 プシャール結節
解答
正解3(Z型変形)
解説
✗ 1. 誤り
ハンマー指
ハンマー指(マレットフィンガー)はDIP関節の伸筋腱断裂によりDIP関節が屈曲位に固定される変形で、外傷性の変形である。関節リウマチ特有の変形ではない。
✗ 2. 誤り
ヘバーデン結節
ヘバーデン結節はDIP関節に生じる変形性関節症(OA)の骨性隆起であり、加齢性変化が主因で関節リウマチの所見ではない。関節リウマチはDIP関節を侵すことが少ない点も鑑別に重要である。
✓ 3. 正しい
Z型変形
関節リウマチでは滑膜炎の進行により様々な手指変形がみられる。Z型変形は母指のMP関節屈曲・IP関節過伸展による変形で、関節リウマチに特徴的である。ほかにもスワンネック変形(PIP過伸展・DIP屈曲)やボタン穴変形(PIP屈曲・DIP過伸展)、尺側偏位などがみられる。
✗ 4. 誤り
プシャール結節
ブシャール結節はPIP関節に生じる変形性関節症(OA)の骨性隆起であり、関節リウマチとは異なる病態である。変形性関節症は非炎症性の退行変性であり、関節リウマチは炎症性滑膜炎による破壊性変化である。
ポイント
  • 関節リウマチの手指変形にはZ型変形、スワンネック変形、ボタン穴変形、尺側偏位がある
  • ヘバーデン結節(DIP関節)とブシャール結節(PIP関節)は変形性関節症の所見であり、関節リウマチとの鑑別が重要
  • 関節リウマチはDIP関節を侵しにくいという特徴も鑑別に有用
  • 重要用語: Z型変形, スワンネック変形, ボタン穴変形, ヘバーデン結節, ブシャール結節 を正確に理解しておくこと。
比較表
変形名 特徴 関連疾患
Z型変形 母指MP関節屈曲・IP関節過伸展 関節リウマチ
スワンネック変形 PIP過伸展・DIP屈曲 関節リウマチ
ボタン穴変形 PIP屈曲・DIP過伸展 関節リウマチ
ヘバーデン結節 DIP関節の骨性隆起 変形性関節症
ブシャール結節 PIP関節の骨性隆起 変形性関節症
解説画像
鍼灸 第24回(2016) 問題76|「48歳の女性。2年前、左手のこわばりがみられ、その後、近位指節間関節から始まる左指の関節痛と腫れが生じ、さらに右指の関節も痛みだした。現在では、両側の手・膝関節にも関節炎がみられる。光過敏や嚥下障害はない。」本疾患でよくみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第24回(2016) 問題76|「48歳の女性。2年前、左手のこわばりがみられ、その後、近位指節間関節から始まる左指の関節痛と腫れが生じ、さらに右指の関節も痛みだした。現在では、両側の手・膝関節にも関節炎がみられる。光過敏や嚥下障害はない。」本疾患でよくみられるのはどれか。
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